真冬日。性格最悪の幼馴染にベランダに追い出された→隣室の美人上司に泊めてあげたんだからと服を脱がされ、ご奉仕する羽目になった。幼馴染よ、今更、俺を好きだと後悔してももう手遅れです。

雲川はるさめ

第1話

真冬日。幼馴染にベランダに追い出された→隣室の美人上司に泊めてあげたんだからと服を脱がされご奉仕する羽目になった。今更俺を好きだとか言われてももう遅え。


「さぶっ!」


季節は

真冬日だった。時刻は夜の19:00を少し回ったころ。それなのに俺、冷酷な女の幼馴染に部屋の外、つまりベランダに追い出された。


俺の名前は山吹シンジ。

今24歳で会社員。現在から遡ること、2分前。


ピンポーン!

部屋の呼び鈴が鳴り響いたとき、

さっきまで俺はベッドで寝転んでいた幼馴染の看病を献身的にしてあげていたのだが、幼馴染のユーコがガバリと布団から起き上がった。


「シンジ、悪いんだけど、ちょっと

ベランダの外に出てて!」


「え、なんで!?」


「シンジに会わせられないひとがきたのよ!!」


「は!?どゆこと!?」


真冬日だった。


こんな日に、ベランダの外に出ていろだなんて、冗談も休み休み言えよって感じだった。


「いいから、早く!

とっとと出てよ」


ユーコになかば強引に身体を押されて俺はベランダの外へと出る羽目になった。


「寒い...」


俺の呟きを無視して、幼馴染のユーコは、信じられない行動に出た。


ガチャン、と鍵を閉めて、更に、カーテンまで締めやがったんだ。


「お、おい、なんでそこまでするんだよ...」


ユーコは返事をせずに、

パタパタと玄関に向かったようだった。


外気温はおそらく、マイナス四度。


暖房のきいた部屋にいたから、やや薄着のまま

締め出された俺。寒さで凍えた。


そのうち、ユーコと男の声がして、

ああ。俺は邪魔だったんだな、と感じたんだ。


「ユーコ、大丈夫かよ。風邪引いたんだって?」


「あ、うん。でももう大分平気だよ」


「おかゆを作ったり、コンビニにポカリを買いに行ったりとかは、女友達がやってくれたの」


「彼女はユーマがくる30分前に帰っていったけどね」


「彼女がいろいろとしてくれたから、それで、私は大分寝転んでいられて、結果的にかなり休めていたから、もう平気なの」


「じゃあ、イチャイチャしても平気?」


「うん!」


おい。


バカ、ユーコ。


ちげーだろ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る