lesson10 雪山は寒いですか?

 三つ目の宝石を手に入れたエミリーとヨウコは、最後の宝石を求めて北の山の麓にやってきました。

 山には雪が積もり、吹雪が吹き荒れています。


「エミリー、私はこの服では死にます」

「わかりました」


 流石のエミリーも、町でヨウコに防寒着を買ってあげます。

 しかし、その防寒着はなぜか可愛らしいオオカミの着ぐるみでした。

 背に腹は変えられないヨウコは、もうつべこべ言いませんでした。


 二人が山の頂上にあった洞窟に入ると、大きなドラゴンが現れました。

 ヨウコは岩陰に隠れ、エミリーはドラゴンと激闘を繰り広げます。


 エミリーは戦いながら、「ふぁっく」とか「びっち」とか「まざーふぁっかー」とか何度も言いましたが、ヨウコにはその言葉の意味が分かりませんでした。

 しばらくして、エミリーはドラゴンを倒しました。


「エミリー、とても凄いです」

「ジョンの方が強かったです」

「ジョンとは何ですか?」

「ゴールデンレトリバーです」


 エミリーは家で犬を飼っているのです。

 こうして二人は最後の宝石を手に入れ、いよいよ魔王の城へと向かうのでした。

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