CHAPTER3: 変ナオジサン

「ここは私の家だ。もう動けるなら出ていってくれ。」

「え?」

覚ました目の前に現れたのは、白衣を着た博士らしきオジサンだった。

上半身だけを起こして、少し周りを見渡すと、コンクリートでできた謎の部屋に俺はいた。

俺は一体どういう羽目に?そんなふわふわしたことを考えていたら、いきなり、誰かの手にぐっと掴まれた。

急に外へ追い出され、おじさんは声を低く、顔が暗いまま言った。

「出ていけ。」

いきなり、衝撃の言葉に思わず困惑した。

「おい!いきなり、放り出すなんて頭いかれてんのかよ!別に助けてくれたんだったら、礼と話をするくらい別にいいだろ!」

「礼も、話もいらない。一人にさせてくれ。」

重い言葉に悲しさを感じたが、それでも話した。

「なぁ、おじさん、今そこで悲しんでいるんだったらさ、俺たちにその事を教えてくれないか?実際に俺たち、約10年ぶりに目覚めたわけでもあって、今まで何が起きたのか、未だに俺たちもわからないんだよ。それに俺の親友の彼女も死にそうなんだ。だから、お互いに冷静に話し合って、助け合わないか?確かに俺たちはおじさんにとって、邪魔なのかもしれない、でも、俺たちは少しでも話を聞きたいんだよ。それに俺たちは命の危機があるんだよ。

だから・・・頼む・・・助けてくれ・・・助けてくれよ!」

俺は中々心が落ち着かず、泣きながら土下座して、思いをおじさんに伝えた。

それでも、おじさんはこう怒鳴り返した。

「帰れ!」

さすがの威圧感にさすがにキレた。

「あぁそうかよ・・・。組織に殺されかけて逃げてきた身なのに、誰も助けてくれないんだな。じゃあ、勝手に一人で孤独のままだるく死ぬまで一生過ごせ!このクソジジイ!」

すると、おじさんはいきなり殴りかかってきた。

その殴りをおじさんは自分の顔の前のギリギリまで止めた。

俺は舌打ちして、遠くへ行くかのように外へ出歩いた。でも、おじさんは今の自分の発言に気にかけていた。

おじさんは小さくこう話した。

「負け犬のような遠吠えしやがって。」


1時間後、体力もまだ回復しておらず、たった一人の目も覚ましてくれない無の友を抱えて途方にくれているとさっき自分の言葉に気にかけていた。

今の言い過ぎたか・・・しまった。つい、うっかりと小学生が話すような幼稚な言葉遣いをキレて放ってしまった。やはりは俺はクズでゴミなんだな。

そう考えていた。でも、それよりもまず、親友の彼女でもあるアカリがとにかく不安だった。

一刻でも早く助けなければ、そう深く考えていた。

外の周りを見渡すといつもとは違う風景が見えた。まるで白い石の塊となった多くの遺体、枯れているもしくは倒れている幾つかの植物、そして、何より多く見る廃墟の建物の数々が目に映る。

目を大きくして、この2030年から2040年の間、本当に何があったんだ?と強く疑問に思う。

何より驚いたのがクリスマス・イブの時にいた渋谷が廃墟と無人の場所に変わっていたということだ。どういうことだ?人が多く集まる場所じゃないのか?

目の前に見えた急の変わり具合に虚無感と恐怖を感じる。そこに人の声が聞こえてきた。

「おい、お前!なんでここにいるんだよ!今、ここは危険区域になったのを忘れたのか!?」

一人の男が目の前に現れた。

「え・・・あの渋谷が危険区域になっているというのは・・・?」

「あんた、ふざけて言ってんのか!お前たち、若者が行くような渋谷はとっくのとうに終わったんだよ!」

その人は胸ぐら掴んでまで、俺に怒鳴っていた。

「お前、早くしないと・・・!!・・・お前、その胸の中心に着いているものはなんなんだ!?まさか、お前も改造人間なのか?」

「は、はい!?」

男は急に自分から遠ざかり、拳銃を向けられた。

安心させようと足を一歩動かそうとすると、いきなり大きな声で男は叫ぶ。

「くっ・・来るな!!どうせ、俺たちのことを食い殺しにきたんだろ!!この人殺しが勝手によってくじゃねぇよ!殺すぞ!ゴミサイコが!!」

「あの、別に俺たち、そういうものじゃ・・・。」

「なら、誰なんだ?お前らいつも人殺しまくって、何にも傷つかないのかよ。帰れ!この害虫社会不適合者!」

その言葉に一瞬、ヒビが入った。なぜ、いきなりこんなことを?っと考えていると、目の前に束の間、

「何ぃ、ぼーっとしてん・・・え・・・あああああああああああああああああああああぁぁぁ!」

大きな刃物のようなもので、男が真っ二つにされ、大量の血が吹き出すのを、目を大きくして見た。

口が閉じる暇もなかった。

大きな刃物の正体は全身刃物だらけの人型の怪人だった。全身刃物だらけの怪人は半分に切った人間を食い漁っていた。


「ふぅ・・・今週で2回めの餌を手に入れたぜ。ちょうど腹が減ったから、太ったやつで丁度よかった・・・。さぁって食べるとするか。って、おい、そこの君ィ?」

一気にその怪人の視線が自分に向いた。

「ちょうどいい体してんじゃん。あと、女もいるねぇ?よく、俺たちの前にきてくれたね。食ってもいい?・・・いや、食わせろおおおお!!!」


まずい!そう恐怖を感じた瞬間、怪人が俺たちの目の前に迫る。そこから、逃亡するかのように素早く逃げる。例え、敷地に数分隠れようとしても、その怪人はどんなに硬いものでも破壊してしまい、

とても、厄介である。そして、行き止まりになり、とうとう危機一髪の状態になってしまった。


「さぁ、大人しく食われなぁぁ。」


まずい、この状況をどうにかしなきゃ。最早、そう考える暇もなく怪人はナイフのような手で刺し殺しに来た。

どうしようもなく結果、手の平をナイフのような手で刺されながら、血を多く垂らしながら止めた。痛さがじんわりと広がり、一瞬、顔と腰を下に向いた。

そして、状況を確認するためもう一度、顔を上げると自分の手があの時、変貌した怪人のような銀白の大きな爪の手に変貌していた。

そして、同時にひどい頭痛が起こる。そして、もう一つの目の色が変わり、目の周りが大きな血管や傷が浮き出ていた。

刃物の怪人もその違和感に気づいた。

「まさか・・・お前、組織による改造人間か?ならば、貴様は俺の食い物を組織のために盗みにきたとかわけないよな。仲間なんだし?って痛ぁ!!」

自分は容赦無く、その怪人に血まみれになってまでも、爪の手で傷つけた。こいつが組織の一人だと気付き、苛立ちと恨みが出たからだ。

「貴様、この行動が組織にどんな影響及ぼすか知ってんのか!?」

怪人は怒鳴る。だが、自分はそれ以上に許せない事がある。

「どんな影響かって・・・。簡単に言ってくれんな。逆にお前はどうなんだよ、こっちはお前の組織のせいで、10年前は最悪のクリスマス・イブになったんだよ。おまけにこいつの感情を引き殺してくれたし、

テメェこそ、組織こそ、自分のたちがとんでもねぇ大影響を歴史的にぶち破ったと自覚してねぇのかよ・・・。なら、お前にしてやれることはただ一つ、10年前に苦しめ上げたクリスマスプレゼントのお返しを食らえ・・・このクズ野郎がああああ!!!」

自分は怒りの矛先を刃物の怪人に一気に大きくぶつけた。しかし、怪人も刃の爪で自分の体に傷をつけ、その勢いで飛ばされ、壁にヒビが入るほどの重症を食らわせた。

怪人は興味深そうに大きく笑う。

「けけけけけけぇ」

「何がおかしい!?」

「俺たちはMr,Eの楽園創造のために、こんな人殺しをしてんのさ、Mr,Eによって、俺らが人を食うことによって、多くの人間が滅亡し、世界も崩壊する、そして、一つの新世界が完成するのだ。もう、今更引き返したって遅せぇぞ。何せ、堕落した人間が導いた未来のその結果なんだからな。残念でしたぁねぇ、子犬くぅぅん。」

挑発されたその言葉に、怒りが表情に出てしまう。でも、俺たち人間が、環境問題やプラスチック問題などの多くの問題に対し、俺たち人間が無視、堕落していたのも間違えではないから、うまく反論できるはずがない。そして、怪人は、今倒れている親友のアカリに対し、よだれを垂らしながら、迫っていた。

「さぁ、次はこの子を食べようかなぁぁぁぁ??いただきぃまぁぁすぅぅう!!!!」

アカリを食おうとしている様子を見て、恐怖と絶望が叫ぶ。

「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

その時、そのナイフ怪人に異変が起こった。

「!?」

もう一人の怪人がナイフの怪人の体内に手に突っ込み、一つの内臓を抉り取った、血飛沫を出しながら。

ナイフの怪人は、驚きと絶望の顔をしながら、もう一人の怪人を見た。

「お前、一体何をした。」

「これから、死す者に教えることなどない。」

「おい、まだ、まだ生きてぇのにぃ、ああ・・ああ・・・。」

ナイフの怪人はナイフの姿がなくなり、灰色の砂に変わった。

もう一人の怪人は手にした心臓を握り潰した。

その怪人の姿は黄色に近いオレンジのラインにダークグレーの体で、牙の形をした口に一本線状の目をした怪人だった。

誰だ?そう、恐怖に怯えた瞬間、怪人から煙が出て、正体を現した。

その姿は、

あの白衣のおじさんの姿だった。

おじさんは少し、血を吹き出したが普通に真っ直ぐ立ち歩いて、俺たちの方向に向かった。

そして、おじさんは俺と目を合わせた。

「ガキ、こんなところで何してんだ。ここは危険区域だぞ。」

おじさんが声を低く話す。

「あんたが出て行けって言われんたんだよ!覚えてねぇのか!まぁ、さっきの助けは助かりましたけど。」

自分はそう言い返した。

「やはり、お前は変わったクズだな。」

「なっ。」

「だが、クズであるお前に対し、話したいことが山ほどある。お前が関わった組織のこと、今お前のそばにいるその女性、そして、10年前のことだ。

私もそろそろ引きこもるのも、いい加減だな。とにかく、私の本場所へ戻ろう。その女も連れて行け。」

「女じゃなくて、こいつの名前はアカリな。」

一瞬、自分は行くのかどうか躊躇ったが一刻もこの状況を理解したいため、あのおじさんについていくことにした。

「ほら、ならないのか?」

「乗るよ。乗るに決まっているだろうが。」


おじさんのバイクに乗って、元いた場所へと戻ることにした。


数時間後


おじさんの家に着いた自分は、おじさんに連れて、アカリを近くのベットにそっと置いた後、おじさんの研究室ともいえそうな部屋を待って部屋を見渡していた。

部屋の中には、フラスコなど実験器具やいくつかの大きなコンピューターが置かれており、部屋の照明も少々暗く、まさに博士の研究室そのものだった。

いや、そもそもオジサンが白衣を着ているからだろうか。そんな少しのことを考えていると、例のおじさんが現れた。おじさんは救急箱とドーナツが入ったカゴを持ち、ドアを開けた。

「何じろじろ見てんだ。」

その言葉に自分は気づく。

「いえ、何も。」

おじさんは席に座り、何やら救急箱を取り出した。

「まずは、健康診断から始めるとしよう。さっきの攻撃で、手が血まみれになっていなかったか?」

「そういや、ってあれ?」

いつ間にか、ナイフに刺され血まみれになっていた大きな手の傷がなくなっており、大きかった痛みもいつ間にか治っていた。

それを博士が、聴診器で自分たちの体を調べながら見てこう伝えた。

「普通、針を入れなきゃ行けない傷が急に治るとは・・・。二人の体をよーく調べると、心臓部に装置や顔に傷のようなものがあるから、やはりお前らは組織によって創られた改造人間なんだな。」

「改造人間・・・?」

「そうだ。またの名を省略して改と人で改人と呼ぶ。」

なんかちょっと間際らしい略し方だなって、お前、アカリにいやらしいことかしないよな!?」

博士がアカリの体を容赦なく調べるので、一瞬睨んだ。

「するか!どんな偏見を持ってんだ貴様は・・・。ところでお前、ナイフの怪人からの攻撃の時などで、自分の体に異変に気づかなかったのか?」

「そういや、脱出する時や攻撃する時、酷い頭痛が起きて、銀白の体に変貌して、暴走した記憶が・・・。」

「やはり、改造されたさまざまなシステムに対応できなかった体の結果か。一応、運が良かったと思ったほうがいい、もし、最後の脳改造をされたら、お前さんも、そこにいた女も別の何かになっていたのだからな。」

確かに考えてみれば、まだ様々の問題ややらなきゃいけないことがあるがまだ俺たちが生命本能で生きているだけでも、幸せだと思った方がマシなのかもしれない。

ただ、彼女が虚無の状態になってしまったことはショックだが。

「ちなみに、さっきのナイフの怪人も組織の改造人間だったぞ。」

「そうだったんだな。」

さっきの博士の質問を自分は少し驚いて返答した。博士は聴診器を取り外して、ドーナツとマグカップに入れたコーヒーを差し出した。

「食べながら本題に入るとしよう。まず、質問あるか?」

「えっ・・・質問?」

「なんだ。昔の高校生の講義っていうもんは、質問から入るんじゃないのか?」

「え、いや、すみません。ならまず、今から10年前のこの10年間、一体何が起こったんですか、そして、組織というのは何者なんですか。」

「その話は今からだいぶ昔に戻る。」

「だいぶ昔・・・?」

「うむ。」


数十年前、おじさんの話によれば、東大を学歴TOPで卒業した後、ある研究施設に就職したらしい。

そこで協力したのが後の組織の創造主であるMr,Eという人物だったらしい。

「今日からお世話になります。零一之介と申します。」

「よろしく、今後の君の努力に期待しよう。早速だが、研究を手伝ってくれ。」

「はい。喜んで!」

最初は明るい現場で、どんな大変研究であっても、その人とは仲が良かったらしい。時には居酒屋で付き合うほどに。

しかし、あるきっかけで、施設の役員になることをやめたらしい。

「博士、とうとう例の発明が完成いたしました。これで、世界をよりよくできるはずです。」

「素晴らしい、これで、人類と世界の滅亡への1ページになった。」

「博士、何を言っているんですか?私たちの目的は世界をより良くするための研究施設であるのでは?」

「言い忘れていたね。私はこの世界を崩壊し、新たなるより良い新世界を作り上げるこということだと。」

「何バカのことを・・・、これを雑に使用してしまえば、テロ行為、戦争以上に被害が出ることをわかっているのですか!?」

「気が合わないなら、やめればいい。勝手に過ごせ。今後の運命によって後悔しても知らないからな。」

「なっ!!」

その後、研究施設をやめて、妻と息子との二人で、大学の教授の仕事をしながら何事がなかったかのように、

幸せに過ごしていたという。だが、悪夢の始まりとなった2030年12月24日、家族もろとも、テロに巻き込まれ、

その一年後、目を覚ますと組織によって自分と同じような改造人間になっており、妻は殺され、唯一の息子は脳改造され今は組織の幹部としての道具になってしまったらしい。

その悲しみ、怒りなどの絶望により、自分と同じように組織を組織の怪人や人間に殺してまでも脱出し脳改造されないまま、生き延び、とある大きな住処を見つけ、喪失と絶望の中で一人孤独で無になったまま、

過ごして、生き残ったという。


その話を聞いて、一体、何をいえばいいのかわからなかった。自分以上に大きな苦しみを持った人間が生きていたことに対する共感と

組織の元凶の一人だったことの怒りが自分の中で混ざり合っていった。


「待てよ。オジサンが大きな苦しみが抱えていたのはわかったけど、なんで、あいつを止めなかったんだよ。止めていりゃ、こんな恐怖に巻き込まれることにもならなかったのによ!」

「黙れ!私だって、あいつがそこまでそれに本気だとおもわなった!だが、結論的にこうなり、私の人生は大きく狂った。謝って済む問題じゃないから、お前に会いたくなかったんだ!」

オジサンは怒りと共に壁にぶつけ、そして、膝をついて、下をむき頭を抱えた。

「だが、結果的にお前と会う羽目になった。私は世界の終末というとんでもない発明品を開発した一人に過ぎない。それはもう神すら許してくれる話ではない。この世界は簡単に生きられなくなった。

各地で、戦争や紛争、大量殺人や、環境変化などが発生し、組織がこの世界を支配する限り、お前らに居場所は99%存在しないのだろう。」

俺はその話を聞いて、落胆した。この世界は悪い意味で大きく狂ってしまったのだと、もうあの日常は戻らないということを。

でも、博士はこう伝えた。

「しかし、まだそれを打破する一つの方程式はある。」

そう、具体的にいうのであれば可能性はあるということだ。

「その方程式って一体なんだよ。」


「その方程式というのはこうだ。私は今までの罪と責任を償うために、君はその今死にかけている女を救うために、それぞれの今ある力量を掛け合わせ、今ここにいるお互いの大切な人を救い、組織の陰謀を止めるために立ち向かい,99%で創られたこの終末をお互いの力量を掛け合わせた1%の可能性で打破するという方程式だ。当然ながら、この方程式を解き終わるにはかなりの時間がかかる。また、その1%の可能性を作り上げるにも、さまざまな計算、実験、解析、努力など大いなる責任と力が伴う。そこで、お前に聞きたい。お前ならどうする。この方程式を共に解くか、それとも、解かないか?」


今の話を聞いて、自分は頭の中で大きく悩んだ。まず、こいつと関わって本当に意味あるのだろうかと思う。しかし、俺には亡くしてはならない友情以上恋人未満の彼女が今、命のタイムミリットを取り付けられている。だとするなら、自分の結論はこれだ。


「自分はあんたを許すつもりもなく、協力するつもりもない。」

それを聞き、博士は残念に答える。

「そうか。なら、」


「だけどな。」


「!」


「俺たちには今、大切な人がいる、それを見殺しにして、人生を無のまま、この絶望まみれの終末で人生を終えるんだったら最もごめんなんだよ!それなら、俺たち今できる結論はただ一つ!

俺と協力して、この終末の世界をぶっ壊すだけだ。だから、たとえ嫌になっても俺と協力してくれ、頼む。」


そう強く思いを伝え、手を差し出した。そして、その博士も、


「どうやら、この方程式を解くことに協力してくれるようだな。ならば、十字架を背負ってでもお前と付き合ってやる。」


手を握った。


「お前、名はなんというんだ。」

「黒影光人、光を導く人という意味の名だ。あんたは?」

「紫崎零一之介だ。0から1になってやり直すという意味の名だ。博士と呼んでくれ。」

自分はこの博士に対し、新たな希望を感じた。


「早速だが、私の計画に今日から協力してもらう。」

「いいだろう。何をするんだ。」

「まず、第一の方程式を作り上げる第一段階として、今死にかけているお前の女性を救うことを目的として始めるとしよう。

その目的を達成するために君にはPANKERシステムの実験台になってもらおう。」

「PANKEER・・・システム?」


そこから、この博士との熾烈な日々が始まった。


                              執筆:TK-1005

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