第10話

5月17日 (月)

「みなさ~あん。見て下さ~あい。」

香子の声がした。甘ったるい気持ち悪い声。

「綾花さんと晃さんが手を繋いでいますわ。」

と、きらら。はっ。まさか、昨日一緒に帰った時、写真を撮られたのか、、

(えっ!きもっ!)

(え~。あいつとあいつとか、マジきもっ。)

(きらら様を差し置いて、何してくれてんのって、感じ~。)

こそこそ話が耳をつく。痛い。心が、、

「ナーニやっちゃってんの~。お前らとかマジ気持ち悪~い。」

「ソーよ。ソーよ。サイテー。生きる価値

無し!」

生きる価値、無し、、

流石にその言葉には傷ついた。死のうかな。こんな呪い要らないし、、

がらー。先生が入って来た。

「皆さん席に着いて。」


その日を境にいじめはエスカレートしていった。自分はいいのだが、晃君を巻き添えにしたのは、悔やんでも悔やみ切れない、、

いつ、死のうかな、、どう死のうかな、、

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る