第6話

「えっ!」

予想外のことに私は戸惑った。

「教えてほしい。綾花ちゃんのことを助けるためにも、、」

悩んだ末、私は話すことにした。

「私は自分の親を知らないの。」

晃君の驚いた顔が見えた。


「私は産まれて2ヶ月も経たないうちに捨てられた。だから、母の顔を知らない。会えるなら会ってみたい。父は、母が私を身籠ったら、母を捨てて逃亡したらしい。孤児院の先生に教えられた。私は広い空間に人が少ししかいない、という場所が嫌い。孤児院は変に広かったけど、人は少なかった。先生達は厳しくて、しょっちゅう鞭で叩かれた。ある時は、朝寝坊した時。ある時は、聖書のある章を忘れた時。ちょっとしたことでも、先生達はすぐに腰から鞭を取り出して、私を叩く。痛かった。身体はもちろん、心まで傷ついた。そこに、0歳その時から、12歳までいた。今は、この中学の寮に住んでいる。頭だけは、良くて特待生で入れて、学費が全部無料。あと、、あまり言いたくないけど、私は産まれる前、母の胎内にいた時、神に話しかけられた。その時、呪いを宿した。人に触れると、その相手が、1週間以内に溺死するという呪い。そのせいで、孤児院で友達が出来なかった。その上、いじめられて、、そうして、中学に来て、またいじめられて。そうしたら、貴方に出逢った。案外、優しくて人生初めての優しい方。だから、、連絡先教えて!」


話し終わった。

「へー。最後の方全然違う話になったね。いいよ。連絡先教えるよ!」


やった!産まれて初めての、友達!!

晃君カッコいい!

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