第9話 異世界言語学

 異世界に転移なり転生した時、なぜか言葉は普通に通じるんですよね。

 まあ、そのへんまでこだわると、主人公がゼロから言語を学ぶことになるので、ジョン万次郎なみの苦労をすることになります。それでは話が全然進まないので、たいていの場合は「言語スキル」みたいなもので瞬時に習得、ないし自動翻訳されちゃいます。

 で、そのせいで「会話は問題ないけど、読み書きはダメ」というシチュエーションが生じるわけです。


 ここでどうするか、なんですけど。「言語スキル」の働きで大きく二通りに分かれますね。


 まず、「言語そのものを習得する」スキルの場合。これはその国の文字が表音文字か表意文字かでさらに分かれます。

 表音文字ならば、仮名やアルファベットみたいなものなので、割合簡単に覚えられるでしょう。英語みたいに無発音の綴りがあると厄介ですが。異世界物の大半は中世ヨーロッパ風の国が舞台なので、多少練習しているシーンとか入れれば十分ですね。

 しかし、中華風の国だと漢字モドキの表意文字となるので、何千字も覚えないといけないので大変です。


 次に、「日本語に自動翻訳される」スキルの場合。こちらは書く方も翻訳されるかどうかで大きく変わります。

 翻訳される場合は問題がなさそうですが、こちらの言語に該当する単語がなかったら、そこだけ日本語になってしまったり。されない場合は全文が日本語のまま書かれてしまったりするのかも。

 そうなると本人は気づかないので、かなり面倒なことになりそうです。

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