第2話 地球は丸いと言ったな。あれはウソだ。

 別シリーズの「観たり読んだりで気になる事」で、フィクションの世界における物理現象に色々ツッコミ入れてますが。

 異世界ファンタジーなんだから、こちらの宇宙観とか物理法則なんて、マルッと無視しても喧嘩売っても構わないわけです。

 異世界ラノベの珠玉の名作「無職転生」では、世界は真っ平らな正方形でした。サイコロのような6面体の各面が別の世界となっていて……という設定。

 どうせならここまで突き抜けた世界観を提示してみるのも、面白いと思います。

 そうでなきゃ、わざわざ「異世界」を舞台にする価値が半減してしまいますし。

 ただ、どうせこちらの世界から転移なり転生なりでそうした世界に降り立ったならば、せめて一度は驚くなり何なり反応して欲しいなぁ、とは思います。それもまた読者が共感を得て、その世界に没頭する助けとなるでしょうし。


 と言うわけで、ここで紹介したいのは「地球平面論」です。つまり、「この大地は球体ではなく、真っ平らな円盤だ」という主張なのですが、中世の話ではなく、この21世紀の現代で、しかも真面目な顔をしてこんな主張をする人たちがいるんですよね。

 ごめんなさい、こんな時、どんな顔すればいいかわからないの。

 「笑えば、いいと思う」でしょ? まぁ、そうなんですけどね。

 それでもこれは、異世界の舞台としてならば、なかなか面白すぎるのです。

 曰く。

・世界は円盤の形をしていて、中心は北極、周辺は南極の氷が壁となっている。

・氷の壁の外側には絶対に出られない。

・宇宙空間と言うものは存在せず、天は半球のドームとして世界を覆っている。

・当然、ドームのてっぺんまで大気に満たされている。

・太陽も月も、この円盤状の大地の上空に浮かぶ直径数十キロの球体である。

・これらは北極を中心とした円周上を巡っている。

・日食や月食を引き起こす「目に見えない月」も存在し、同じように巡っている。

 ……何ともオモシロイ。特に最後の「目に見えない月」なんてスゴスギ。目に見えないのに日光や月光だけ遮っちゃうのですから秀逸ですね。

 太陽や月がそんな存在なら、ちょっと優秀な魔法使いなら月までテレポートくらいできちゃいそうですし、うっかり魔王との激闘が盛り上がって、月とか壊しちゃったり、飛行中に見えない月と衝突しちゃったり。色々アレコレと妄想がはかどります。

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