誰も知らない新訳桃太郎。桃から生まれたのに桃嫌い?

日本人なら誰もが知ってる昔話、桃太郎。それを大胆アレンジしたのがこの作品。桃から生まれた桃太郎が、犬猿雉をお供にして鬼ヶ島に行くという大筋の流れは同じなものの、全体的な雰囲気はまるで別物。

桃太郎の生い立ちや仲間達との出会いが細かく書かれていて、昔話というよりは、架空の時代を舞台としたひとつのといった方がしっくりくるかも。そしてその仲間達なのですが、タイトルにもあるように、非常に癖の強い者ばかり。だからこそ、仲良くなっていく過程がそれぞれ見応えあって、結ばれていく桃太郎との絆に、BとLのつくあの展開が好きな方なら、思わず想像力を書き立てられるかも?

そしてこれもタイトルにありますが、本作の桃太郎、桃から生まれたにもかかわらず、なんと桃が嫌いです。
桃太郎のアイデンティティーを揺るがしかねないこの設定がどう活きてくるのか。仲間達と一緒に、新しい桃太郎の行く末を見守ってみてはいかがでしょうか。

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