十二日目:四季メグルという少女

 目が覚める。玄関の呼び鈴が鳴る。出るとそこには激怒した様子の春日スバル。

 ごめんって。一度死んだぐらいで怒らないでよ……。検証は必要でしょう?

 そう諭すと苦虫を数十匹まとめて噛み潰したような表情で納得してくれた。チョロい。


 前回同様、リビングへ通しお茶を出すと、春日が妙なことを尋ねてくる。

 なに? キミが死んだ後のニュース? 四季メグルって少女が亡くなってないか?

 待って、春日はなんの話をしているの?


 質問の意図が分からず問い返すと、彼の口から思いもよらない言葉が飛び出した。

 それによると、四季メグルという少女はこのループの期間中、事故や事件に巻き込まれ必ず死んでいるという……。


 なるほど……特異点はその少女か。


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