第6話世界の真実

俺と仲間たちは知らない場所に何故かいた。

「クッッッッ」

楓が目を覚まして立ち上がった。それと共に皆んなも立ち上がった。ミーに限っては「ほあぁぁぁ」とあくびをして体力全開みたいだ。

「神奈斗君っ大丈夫なの?」

雫が心配そうに言った。

「ああ、所でここはどこなんだ?」

「おそらくだけどさっきの神樹の異空結界ね。結界って言うのは神が作る空間、主に2つの結界があって1つは範囲結界と言って下級の神が使う結界で一定の範囲を結界にして出れない様にしたりする結界、2つ目は異空結界と言ってこの結界の様に別の空間を作り出して色んなデバフを付与させてくる厄介な結界があるのよ」

と楓が説明をしてくれた。

「ブゥーーーーーーーン」

突然現れたゲートに驚き皆んなが武器を構えた。出て来たのは小さなお宮の様なものだった。雫が銃を弓弦が弓矢を放つが相手に当たる前に小さなゲートがまた現れ銃弾と矢が吸い込まれた。

「はぁっっ」

相手の後ろにテレポートをした楓が襲い掛かったがすぐに楓の足元にゲートが現れて吸い込まれた。そして楓が俺たちの後ろにゲートから出てきた。

「落ち着け」

とお宮の中から女の子の声が聞こえてきた。

そして急にお宮っぽいのが消えた。代わりにゲートが現れて、ゲートから女の子がでてきて言った。

「うるさい、うるさいお前らが呼んだのに攻撃してくるとはどういう事だ?」

「ミーたちが呼んだの?」

「わざとじゃ無いのか。ならば説明しよう。我の名は天照大神お主らの言う神龍の一つ上の存在で大神と言う」

一つ上?神のランクは神龍までじゃ無かったのか?

「一つ上何てを言っているか訳が分からない。ふざけるのも大概にしろ」

弓弦がそう言って弓を引く。

「おいおい待て待て、そう騒ぐな。確かに人前に現れるのは初めてだがいるものはいるんだ」

そう言うと手を鳴らして無数のゲートを出した。

「キュオオオ」「キュロロロロ」「グオオオオオオオlなどさまざま鳴き声が響き渡る。

「し、神龍だ、、、、」

楓が言ってただ呆然としていた。と同時に楓の刀が光り刀が空に浮かぶ、その時だった。刀の刃先からゲートが現れ中から前命がけで封印した神龍が出てきた。そして刀が「キィィィン」と音を立てて落ちた。

「うそ、、」

そう言った楓は腰を抜かしてただ鳴き叫ぶ神龍達を見上げていた。

「これで信じたか?」

と自慢げに言ったがまるで皆んなの耳には入って来なかった。

「安心しろ。コイツらは我が制御している、今は、、な」

今は?という事はいずれ制御はできなくなるという事か。

「どう言う事だ?」

俺は刀を構えて聞いた。

「我以外にも大神がおってな、その複数でその他神を制御しているのだが我ら神のいる神界のエネルギーが不足してきたので地球を制圧しようと言う事で進行をしている」

いきなりとんでもない事を言われた。

「だが我は少し面倒くさくてな。いずれ制圧しても地球もいずれ使い物にならなくなる。だから我以外の神を人間たちに殺してもらい使うエネルギー量を少なくすることにした」

こいつ、仲間を殺させるって言う事か?

「なら貴方が殺せば?」

雫が冷たい目を向けて言った。

「そうできたらいいのだがどうもいかないのが現実だ。さっき言っただろ、我以外にも大神は居ると。我と同等の力の持ち主が複数居るのだから消されるのは我になってしまう」

だから俺たちに殺せと。

「我はあくまで隠密行動でいく」

チッあくまで俺たちを利用するという事か。

「その代わり全て消した暁には1つ願いを叶えてやろう」

そう言うと指を鳴らして神龍をゲートで何処かに送った。

「さあどうする?」

イスの上でワインのグラスを傾けながら聞いてきた。

「分かった。だがもし裏切ったらお前も容赦切る」

刀の刃先を向けて言った。

「ならば交渉成立だ。ちなみに御主が切ろうとした神樹は我にとっての現世、すなわち地球への通路だから殺さないで欲しい」

そうか、俺たちは通路となる神樹を殺そうとしていた訳だ。

「じゃあ元の世界に返してやろう」

「パチッン」と指を鳴らした。

気づいた時には俺たちは元の世界に戻っていた。

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