第15話 勉強地獄開始

「まさか、あなた勉強できないのにこの高校に入ったのね。本当にびっくりよ」

彼女は呆れたように言ってきた。そいて彼も私に、

「お前よく勉強できないのによくこの高校にきたよなー。命知らずなのかよ」

と呆れたように言ってきた。

だって仕方ないじゃない。そもそも私は少し前まで勉強とかばかりしていたんだからここに通ってしまったのよ。だから出来無いわけじゃないのよ。

そんなふうに思っていたら彼女が、

「とにかく、明日からしばらくの間勉強を死ぬ気でしてもらうわよ。わかったのなら返事をしなさい」

待って超怖いんですけど。まあ私が悪いんですけどね。

「分かりました。明日から精一杯頑張ります」

「いい返事ね。じゃあ明日から放課後に一時間ここで勉強しましょう。ところで彼に一つ聞きたいのだけど、あなた勉強ってできるのかしら?」

彼はこれを聞いて自信満々に、

「当たり前だろ。死んでなかったら本当はもっと上の高校に行ってたんだぞ」

と言っていますけど実際には彼女には一切聞こえていません。いやちょっと待ってそんなに彼って頭が良かったの。だったら彼にテスト中答えを教えてもらえばいいんじゃない。

「ねえ、あなたが答えを教えてくれたらいいんじゃないのかしら」

この言葉を受けた彼はあきれたように、

「そんなことしたって意味がないだろう。だから自分の手で頑張ってみたらいいんじゃないか。大丈夫俺も教えてやるよ」

まさかこいつこういう時だけ真面目だなんて予想外すぎる。

仕方なく彼女に、「彼かなり勉強得意みたいよ」

と伝えたところ嬉しそうに、

「これで家でも勉強パーティですね。良かったじゃないですか」

待って全然良くないんですけど。待ってあんたまで嬉しそうにするなよ。

これ結構やばいことなのでは?

よし頑張ってこの二人から逃げるか。でもこいつからは逃げれないな。あ、寝たら逃げれるのでは。

それを察したのか彼が、

「安心しろ、寝てる間も勉強できるようにしてるからな。逃げ場はないと思えよ」

と言ってきたんですけど。それ一体どうするのと聞いても、

「企業秘密です」と言って教えてくれない。なるほど、もう私は逃げることができないのか。私は諦めて勉強に専念するのでした。

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