第3話 なかなかできない作品構成

「あなた書けないのに小説家になる気だったの?」

私は心の底から呆れてしまったのだった。だってこんなに自信満々に言ってきたのにかけないなんて誰が予想できたのだろう。

しかし彼は態度を変えずにまたとんでもないことを言い放った。

「俺は確かに本は書けないだからお前が本を書いて俺が本の構成を考えるだから二人頑張ろうぜ」やっぱり彼はこんなことでは変わらないようだ。

それなら私がこれに対してどう答えるかは決まっている。

それはもちろんこれだろう。

「あなたがそんなに言うのならとことん付き合ってあげる。でもやるからには二人で最高の作品を作るからね。やってやるわよ」

この言葉に彼は、更にいきいきとした声で答えた。

「お前ならそう言ってくれる信じてたぜ。俺と世界を変えてしまうような本を書こうそれは俺達にしか作れない最高の未来だ」

と言っているけど私は意地悪でこんなことを言ってしまった。

「話の内容決まってないのよね。一体どうするつもりなのに?」 

この質問を受けまた彼は元気をなくしてこう言い放った。

「まだ無いので少し待ってください。お前が退院するまでに一章までは書いておいてもらいたいんだ、だからせめて明日まで考えさせてくれ」

なんだかあまり頼りないけど信じていくことにした。

なぜならこの体は今までとは違い一人のものではないのだからならせめて彼が満足する内容ができるまで寝て待つことにしようと思う。

ただ人が寝ようとしてるのだからずっと体の中で騒ぎ続けないで欲しいと彼が疲れて寝てしまうまで思い続けるのでした。

さて逆に疲れて迎えることになったが、彼は一体どんな作品を考えたのだろう?怖くて仕方がないずっと不気味な声が体の中から響いてくる。

しかし覚悟を決めるとしよう私は彼に向かってこう尋ねた。

「あなたにとって最高の作品、私を満足させるような話はできたのかしら」

この質問対し彼はまたとんでもない事を言ったのでした。

それは、「俺達を本にすればいいんだよ。だってこんなに不思議な話そう簡単に起きないだろ」

そう言われてみればそうだこんな事そう簡単には起きないのだ。まさか自分達の関係を本にしようなんて本当に驚いてしまったのでした。 

こうなれば彼との不可思議な日常をとことん書いていってやる。 

私はそうして彼に向かってこういった。

「私はあなたとの日常を最高の作品にしてみせる」

この言葉に彼は今まで一番嬉しそうに答えた。

「一緒に頑張っていこうぜ相棒」

こうして先の見えない私達の戦い始まるのでした。

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