騎士令嬢降臨!

葉月あお。

第1部 問題児だらけの女神たち

プロローグ

  ———勲章授与式

 

 

 アレクサンドロスの王都アレキサンダーの王宮内。

 

 王の玉座の前には5人の将軍。その後ろには何千人もの兵士たち。

 王は玉座を立ち上がり兵士たちに労いの言葉をかける。

 

「まずは皆の者。先の大戦、大儀であった。中でも各所の将を務めた者の功績は何よりも大きく、1人欠けても勝利は無かったであろう。その将の中でも先の大戦、この者なくして我が軍の勝利はあったであろうか」


 兵士の中から歓声が上がる。


「エヴァンス将軍、前へ」


「はっ」


 白銀色のプレートアーマーを身に纏い、金色のロングヘアをなびかせながら王のもとへ向かう。

 

 そして王の御前にひざまずく。


 私の名はクロエ・エヴァンス。女騎士だ。


「先の大戦、我が軍を勝利に導いた其方の働き。まことに大儀であった。其方の数々の功績を称え、アレク王の名のもと其方に”ベアトリクス”の称号を授けよう」


 女騎士の最上位、ベアトリクス。


 ”王のつるぎ”とも呼ばれ

 女騎士の誰もが憧れ、国民からは神のようにあがめられる存在。

 女騎士になった者は誰もが目指すであろう。


 ついにこの時が来た。


「ありがたく」


 今日から私はクロエ・ベアトリクスだ。







  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る