#140字ネタだし 小説種種

小早敷 彰良

全員悪い恋愛小説 第1話目

 後天的に人を信じさせる能力に目覚めた男が、じゃあ今付き合っている愛しい恋人の気持ちは俺が作り替えたもの…?と思い至ってしまう話。


 俺のことなんかあの最強で我の強くて美しい女性が好きになるはずがない、ぴえんとか思っているが、最強の女は本来、自分しか愛せず、自分のことだけしか考えられない異常者なので、作り替えられた感情でいた方が客観的には幸せ…なことを女は自覚し催眠を甘んじて受けている。


 愛する感情を持つ催眠を甘んじて受けるのは、愛と言えるのか?

 青年は今日も悩むが、元はと言えば催眠をかけたのが悪い。

 自分の利益となるよう催眠を甘んじる女も危ない。


 全員悪い恋愛小説。

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