十二話 影武者と婚約者

 十二話 影武者と婚約者


「あれ? ケレス嬢ではありませんか」


「……これはこれは、王子様」


 なぜか私が王子に会ってしまった件。


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 長期休みも終盤。

 ケレスも私も、なんだかんだ忙しく過ごしている。

 で、今日はアルベード家主催の、派閥内の貴族だけ集めたパーティーだ。


 このパーティーなのだが、ケレスがどうも乗り気じゃない。

 この前のパーティーがどうもよくなかったようで、空間そのものが嫌いなようだ。

 ほかのパーティーなら公爵令嬢だし未成年だし、参加しなくても全く問題ないのだが、今回のは派閥内のパーティー。

 しかもケレスの顔見せも兼ねたものだ。


 事前に告知してあってそれを裏切るのは……

 ケレスがいかなかったところで、誰も文句を言うものはいないだろう。

 派閥内の下位の貴族しかいないのだ。

 ただ、いろいろと思うものはあるだろう。


 権力という強力な力があれど、結局のところ人間関係に信頼はなくてはならい大切なものだ。

 金だけの、権力だけの関係は、いざというとき頼りにならない。


 そしてアルベード家には、たくさんの貴族を連れて国を裏切り敵国での影響力を絶対なものにするという計画がある。

 その計画にこういうパーティーの積み重ねは必要なのだ。

 国よりも公爵のことを信じられる。

 そう思わせる必要がある。


 そうである以上ケレスの参加は必須なのだが、ぶーたれた顔して参加されても困るので、影武者の出番というわけだ。

 パーティーに来るのは大人だけだ。

 学園に通いケレスのことを詳しく知る子供もほぼいない。

 多少違っても、フォーマルな場だからでごまかせる。


 そう思ってきたわけだが……


 王子がサプライズ登場って……


 王子、王族だからってやっていいことと悪いことがあるぞ。

 これだから……はぁ。


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 ステータス

 名前 クリュセイス・マルタ

 種族 人

 レベル 18

 HP 1440 才能B

 MP 900 才能A

 攻撃力 180 才能A

 防御力 144 才能B

 魔力 180 才能A

 素早さ 144 才能B

 スキル

 神性 レベル1

 基礎魔法 レベル4

 光魔法 レベル1

 剣術 レベル6

 マルタ流剣術 レベル2

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