第17話
ある独りの人物はこう話した。
「自分の周りの主婦は皆、毎日頑張って家事をこなしているのに給料がもらえないなんておかしいと文句を言っている。
自分は別に不満に感じたことはない。好きでやっているのだから。文句を言っている皆だって承知の上で家事をやっている筈なのに何故今更文句を言うのか全く理解出来ない。
自分は結婚相手の趣味や仕草に対しては口出しすることがあっても
仕事から帰って来て家事を一切しなくても文句は言わない。
この部分に対しては絶対に言わないと決めている。自分の仕事を奪われては困る。
ぎゃーぎゃー文句言う人は楽したいだけだろう。
昨今、文句を言えばまかり通ると考えている人が増えていて良くない。
そういう風潮ができてしまった。これは非常に深刻な問題だ。
多様性を認められていくこと自体はよいことだ。
しかしこれは認める側と認めてもらう側がお互いを尊重するべきということであって
認めてもらう側がでかい顔をしてもよいということではない。
勿論認める側が相手を見下すようなこともあってはならない。
優位に立っている側は相手を助けてやるべきだし
助けてもらう側はそれでつけあがるようなことはせず
逆に自分が優位に立った際に相手を助けてやる。
そんな関係であるべきだと思う。
自分もそんな関係を築いていきたいと思っている。
だから、多くの家庭とは役割が逆になっても構わないと考えた。
幸い、毎日家事をするのも稼ぐ為に働くのも苦痛ではない。
この先結婚した際に、相手が絶対にどちらかをしたいと希望するなら
それを尊重するつもりだ。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます