第7話 合コンと.....?

雪さんと何故か参考書を買いに一緒に行く事になり。

そして速水と何故か買い物に出掛ける事になった。

一体何が起こっているのだこれは.....ん?もしかしてモテ期の到来か?


そんな訳無いよなこんな俺に。

思いつつそんな寺で肩を板?の様なものでぶっ叩かれそうな煩悩を掻き消しながら.....雪さんの家で雪さんに勉強を教えていた。

雪さんは集中して取り組んでくれている。


「で、ここはこうして.....」


「あ、流石は先生です」


「そうだな。覚えておくと良いよ」


「ですね」


雪さんはニコッと笑む。

しかしそれはそうと明日は合コンか.....。

いかん、煩悩は掻き消さなければ。


今はそんな事を考えている場合では無いが.....年頃の男はどうしてもこんな感じだもんな.....。

面倒な生き物だ、と思う。

そんな感じで居ると雪さんが俺の顔を見ていた。


「どうされました?」


「あ、いや。何でもない。御免な。それじゃ次の問題だけど.....」


「.....」


「.....どうしたんだ?」


もしかして.....明日の事ですか、と少しだけ寂しげに反応する雪さん。

俺は見開きながら、い。いや!?そんな事は!、と慌てる。

だが雪さんはそれでも話を続けた。

大丈夫です。分かっていますから、と、だ。

明日なんですよね、と、だ。


「.....余計な事を心配をしなくて良いよ。雪さん。今は勉強.....」


「余計な事じゃ無いです。.....私にとっては一大事です」


「.....!」


「.....わ、私にとってはとっても大切です」


何でそこまで。

俺は思いつつ首を傾げる。

だが雪さんは赤面するだけで答えを言わなかった。

それから.....少しだけ不安そうな顔で俺に向く。

どんな女の子が来るんですか、と、だ。


「い、いや。そこまで俺は.....」


「.....答えて下さい」


「.....わ、分かりました。.....えっと可愛い女の子が来ます。はい。知り合いの女の子も、です」


「.....そうなんですね.....心配だな.....」


しん?え?

そうなんですね、の後が聞き取れない。

最近もそうだが俺って難聴になってしまったのか?

思いつつ俺は.....雪さんを見る。

それとも小さく呟くのが今の女性の主流なのか?


「雪さん。何て言ったの?」


「駄目ですよ。女の子を追求したら。.....何でもないです」


「.....あ、はい」


「.....でもその、えっと。一つだけ言えるなら.....大切な人です。山寺先生が、です。だから心配です」


「.....え?」


俺は驚愕しながら雪さんを見る。

雪さんは頬を紅潮させながら.....俺を柔和に見ていた。

目をパチクリしながら.....俺は雪さんを見る。

そんな雪さんは、さ。さあ勉強しましょう、と話を変えた。

俺は、あ。ああ、と直ぐにまた勉強モードに戻る。


「山寺先生。この問題は.....」


「あ。この問題はね。えっと.....」


そんな感じで問題を解きながら。

俺達は勉強に集中していた。

すると雪さんが俺に向いてくる。

実は今度、小テストが有って中間テストが有ります、と、だ。

俺は、知ってる、と回答する。


「だから重点的にやっているんだ。この場所を」


「.....流石は山寺先生ですね。有難う御座います」


「.....それが家庭教師の務めだから」


「.....でも山寺先生が初めてです。そんなにやってくれるの。前の家庭教師は.....」


と思い出す様にして嫌な顔をする雪さん。

俺は?を浮かべながら雪さんを見る。

雪さんは、いえ。私にスパルタをやった人なんてどうでも良いです、と俺に向いてから笑みを浮かべた。

何か.....嫌な思い出でもあるのだろう、きっと。

俺は考えながら.....雪さんに向いた。


「嫌な事は思い出さなくていい。俺も.....嫌な思い出が有るから」


「.....え?」


「思い出したくない過去を持っているのは1人じゃ無いって事だよ」


「.....山寺先生.....」


俺から言える事は.....思い出さない様にして前に進む事かな。

と柔和な感じで雪さんを見る。

雪さんは見開きながら、はい、と笑顔で返事した。

それから.....頭を下げる。


「山寺先生。有難う御座います」


「.....小さなアドバイスだけど。.....まあそういうのもやってみて」


「はい」


雪さんは頷く。

それから俺達はまた勉強をやる。

集中しながら、だ。

俺は雪さんを心配しながら.....支えつつ。

勉強を教えた。



「今日も有難う御座いました」


玄関先。

雪さんは頭を下げる。

草薙さんも、だ。


そして心配げな顔で俺を見てきた。

まだ心配なのだろうか。

思いつつ俺はニコッと笑みを浮かべる。

そして雪さんの手に触れた。


「.....!」


「君は自信を持って大丈夫だから。雪さん。.....大丈夫。君はとても良い子だから」


「あ、有難う御座います。でもそっちの心配じゃ無いです.....」


「え?」


じゃあ何が心配なのだろうか。

俺は首を傾げながら.....雪さんを見つめる。

雪さんは、えっと、と困惑しながら赤面する。

そうしていると草薙さんが、あらあら雪はもしかして恋をしちゃったのかしら、とツッコミを入れてき.....え!!!!?

ボウゥッと火が点いた様に真っ赤になった雪さん。


「お母さん!!!!!」


「あらあら。アハハ」


「も、もう!無いから!絶対に無いから!」


「えっと.....」


何だか居心地が悪い.....。

と考えながら苦笑する。

すると俺に雪さんが向いてくる。

す。すいません先生。か。帰って下さい.....、と、必死に絞り出すように、だ。

俺は慌てて、はい、と答えながら草薙さんに挨拶をしてからそのまま急いで玄関を後にした。


「本当に.....か?」


と思いつつ俺は車のカギを開けて。

そのまま乗り込んで後にする。

モヤモヤがまた発生した.....。

何というか.....うん。

胸がモヤモヤだ.....な。



翌日。

土曜日の事だ。

俺、健介は合コンに参加する為に貸し切り出来るカフェに集まった。

まだ未成年な為に酒屋は無理だろうと思ったのだ。

で。この合コンの計画者の富樫(栗毛色の髪の毛のチャラ男に近い野郎)はカフェでやろう、と言い出したのだ。


「じゃあ合コンはっじまるよー」


富樫がそんな感じで言い出す。

何でまるでおか○さんといっしょの様に言ってんだ。

俺はツッコミを入れながら溜息を吐く。

それから.....俺は目の前の女性チームを見る。


右から順番に.....確か田辺、佐藤、速水だったな。

俺は.....思いつつ速水を見る。

速水は確かに可愛らしい服装を選んでいた。

と言うのも.....ふわふわ系だ。


「富樫。どうやるんだ」


「そりゃ勿論だが.....お互いに聞き合おう」


「.....そんなもんか?合コンって」


「知らねぇよ。だって俺もこういうの初めてだもん」


「チャラ男の様な癖にお前も初めてなのかよ.....」


失礼だなお前、と話す富樫。

いや、ホストの様だから経験者かと思ったわすっかり。

額に手を添える俺。

そうしていると佐藤さんが俺達に向いてきた。

そして頭を下げてくる。


「佐藤利奈です。宜しくお願い致します」


佐藤利奈(さとうりな)さん。

簡単に言えば黒髪のボブだ。

そして.....服装は少しだけ遊び心のある服装。

でも清潔感がある。

確か.....同年代。

っていうか全員同年代だったな。


「私は田辺理子です。宜しくです」


田辺理子(たなべりこ)さん。

長髪で.....大人びている。

何か.....フェロモンがプンプンだ。

胸の開いた服着ているし。

何だかその、そそられる気が.....。


「私は速水です。速水千佳です。宜しくお願いします」


速水千佳.....。

解説不要かもしれないが可愛い服装だ。

かなりふわふわ系の、だ。

所謂.....その何だろう。

竹下通りにでも居そうな感じの女性になっている。

ゴスロリとかじゃ無いけど、だ。


「んじゃ次は俺。.....富樫悠です。宜しくぅ!」


「俺は山寺イスカです」


「お、俺は.....」


「.....」


健介がすっかり出来上がっている。

これはどうしたものか、と思う。

思いながら俺は代わりに言ってやった。


コイツは猿島健介だ。宜しく、と。

女性陣が、わあ格好良い、と言った。

速水以外が、だ。


「オイ。イスカ。恥ずかしいんだが」


「いや、自己紹介ぐらい大丈夫だろ。お前」


「うーむ」


いや、何処までシャイなんだよ。

紹介ぐらいしろよ。

思いつつ俺は苦笑してそうしていると富樫が手を叩いた。

はい。んじゃやりますか合コン。

と、だ。


「やり方としては.....とっかえひっかえに話そう」


「言い方が.....でもそれは良いかもな」


「だろ。って事で」


そして俺の前に.....じゃんけんの結果だが佐藤さんが座る。

速水じゃ無かった.....。

俺をにこやかに見てくる。


いかん、何だか緊張するんだが。

どうしたら良いのだろうか。

胸がドクンドクンだ。


「こんにちは」


「あ、はい。こんにちは」


「.....初めましてですね。えっと、山寺さん」


「そ、そうですね。佐藤さん」


と、そんな事をしていると。

圧力を感じた。

横を見ると.....速水が観察していた。

チラ見で、だが。

何だよ一体.....。


「佐藤さんは今は学生さんですか」


「1年生です。19歳です」


「同じ年齢ですね。俺もです」


「そうなんですね。気が合いますねぇ」


「そうですね。確かに。趣味とかは.....」


ニコニコする佐藤さん。

俺達はそれなりにノリノリだが。

横からのそれなりの圧力でその、会話が曖昧になりかける。

何だってんだ速水の奴は.....。

どうなっているのだ.....?

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