第10話 爆薬大剣使いパーティーとサーナタリアと神話

【宜しくお願いします】

「よろしくね」

『宜しくお願いします』

〈宜しくです〉

《改めて言うとオレが以前対戦したサーナタリアさんだ、腕は確かというか

 オレが負けた位強いから、安心してくれ》

「ルウよ。今日は宜しくね」

【サーナタリアです。こちらこそ宜しくお願いします】

今日はルッツォが連れてきた、サーナタリアというモンクの人が一時的にパーティーメンバーとして

加わる。腕はルッツォの折り紙付きとして、かなり可愛い。雰囲気がもうすでに、可愛い。

スレンダーだし。仕草も可愛いし。ルッツォと仲がいいんだろうか、、。

ハっいかん、挨拶しとこう。

『ナリスです。宜しくです』

【宜しくお願いします】

《こっちはハールで、早速だが、前もって言っていたとおり、幼竜(雷)と対戦する。

 オレ達は2度目だがサーナタリアはぶっつけらしい。そこら辺も宜しく頼む》

「わかったわ。サーナタリアさん、サポートするから気楽にね」

【は、はいです】

サーナタリアさんは少し緊張気味になってる。

《まあ、最初は様子見から入ってサーナタリアが慣れてきたと思ったら

 本番モードにするから、安心くれ》

【了解です。じゃあ最初はちょこちょこーっと動き回ってます】

《ああ、そうしてくれ》

かわいい、、、私もあんな風にしたいけど似合わなくて、違和感ハンパないよね、、。

はあ、、ほんと可愛いなあ、、。

《それじゃあオレ達サーナタリアをサポートするってことでいこうか》

「ええ」

〈はい〉

『オッケー』


そして今、幼竜との本番が始まったのもつかの間、サーナタリアさんが幼竜の後ろかろ

近づいた。

『危ない!!』

幼竜の得意な尻尾の薙ぎ払いがサーナタリアさんに迫る。と、そこで不思議な事が起こった。

幼竜の尻尾がサーナタリアの目の前で、止まった。衝撃も何も無く、ピタッと止まる

奇妙な止まり方。

サーナタリアはその奇妙な止まり方をした尻尾をヒラリと難なくかわす。

「時間停止、、、?!」

〈『《時間停止?!》』〉

ルッツォそういうことは言っておくのがルールだよ?!ドッキリのつもり?!

逆にドッキリに成りきれてないよ?!

と、ルッツォを見るとルッツォ本人も動揺している。どうやら知らなかった?!?

サーナタリアさんの動きが幼竜のまわりで舞を舞っているような幻想的な動きになっていた。

私たちは見とれていたい衝動にムチを打ち何とかサポートに動き出す。

『綺麗。。。』

目の前の神話クラスの人物はおとぎ話の中にいるような。。。

【ルッツォさんー、だいぶ慣れてきました-!】

《あ、ああ、それじゃあ本格的に行くか》

サーナタリアさんは弾ける笑顔でそう言った。


今回、ルッツォはいつもの10発自動装填式の爆薬大剣を持ってきている。

前回とは違う作戦。普通に流動的に立ち回るだけ。


みんなが幼竜を翻弄する。

サーナタリアさんの笑顔が眩しいな。私もそんな風になれたらな。

私はこの短い時間でいつしか、サーナタリアさんに憧れを抱くようになっていた。

サーナタリアさんの実力にも、その人柄にも。


私の目標が決まった。

『うん!私もサーナタリアのような笑顔が似合うように成りたい!!』

ルッツォありがとう。サーナタリアに会わしてくれて。


私はドキドキとワクワクが入り混じりながらサーナタリアさんをずっといつまでも

目で追いかけていた。

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