記録商人〜語れない話〜

おもちゃ箱

♯0

 長い金髪を一つにまとめた女性が椅子に座って何やら眺めていた。それは一つの封筒で今朝届いたばかりのものだ。消印からかなり遠くの街から送られてきたことがわかる。彼女はナイフで封を切り、それなりに分厚い手紙を手に取り読み始める。



 今もお元気にお過ごしでしょうか。僕も無事旅を続けています。今回は少し扱いに困る体験をしたのであなたにだけお話しようかと思います。

 これはとある町に寄った時に情報収集をしていた時なのですが――

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