北風小娘の寒子

紗里菜

北風小娘の寒子《きたかぜこむすめのかんこ》

 冬になると、灯油販売のクルマが「北風小僧の寒太郎」の歌を流して販売していますね。


北風家族は生まれてすぐに自立して、一人暮らしや一人旅に旅立つ掟がありまして、一族の中でも寒太郎や「北風と太陽」の童話の困った同族の話が有名なのですが、今回は女性である寒子かんこの話をしたいと思います。


 寒子も町から街へ旅をする身の上ですが、彼女はある川べりの綺麗きれいな町で一目惚れというのでしょうか?恋と呼ぶにはまだ淡い憧れに近い感情を覚えてしまいます。


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