その“いと”は誰が為に

 精霊の言葉を尊守する国で、一人の少年騎士が隠された真実を解き明かす物語。
 第一章では、現女王、騎士団長、在野の魔道士の幼馴染三人の過去と、先代女王と宰相の過去が語られ、第二章からは精霊のお告げで騎士となった少年カートを主軸に物語は進んでいく。
 精霊の言葉やそれぞれの想いが絡み合い、それらに翻弄されながらも少年騎士カートは真っ直ぐ立ち向かっていく。そして、精霊の言葉の真実に近づくことになる。
 王道ファンタジー作品で、世界観やキャラクターの感情等が丁寧に描かれています。張り巡らされた伏線が回収された時、満足感が得られ、読了後にタイトル、キャッチコピーの本当の‘いと’がわかります。是非一度読んでみてはいかがでしょうか。

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