神神の微笑。流離譚-淡島編-

八五三(はちごさん)

第零話

 太陽が傾き光が消え、夜の闇へとうつり変わる森のなかに一人の少女が、ポツンと立っていた。


逢魔おうまときね」


 と。

 少女が呟くとお腹も、クーっと呟いた。

 愛らしい顔で自分のお腹を愛らしい両手で擦りながら、愛らしい声音で。


「ご飯、狩りにいこ」


 少女は、とて、とて、と愛らしい歩きかたで、森の奥へと進んで行くのだった。

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