異世界?ディズニー?インスタ映え?


気が付いたら草むらに仰向けになっていた。


空めっちゃ青い。なにここ天国?

空見てたらなんか白い毛の羽生えたクマのぬいぐるみみたいなやつが飛んできた

え、何、やば、なんか飛んでる

ダッフィーだっけ?なんかディズニーのキャラに似てる

クマがこちらを見て言った

「君がこの世界に間違って飛ばされた子だね」

クマが喋ったウケる

「え、なんか喋ってる」

「ああ、驚かせちゃったかな」

あたしは立ち上がった。

「あたし死んだの?」

クマが頷いた。

「そうだね」

マジ?死んだとかやば。Twitterで呟こ

「……こういうの驚かないの?」

「天国なら何でもありっしょ。クマの写真とろ」

制服のポケットを探ったけどスマホなかった。

「え!?もしかしてスマホ落とした!?」

ないわー

探しているとクマが言った。

「あのさあ、何から君に伝えたらいいか分からないけど、とりあえず、ここは天国じゃないよ。スマホもここには持ち込めない。別世界の道具だからね」

「えっ!じゃあどこ?アメリカ? 」

あたしは国に詳しくないから日本以外の場所と言ったらアメリカとハワイしか知らない。

そこじゃなければ何国?九州?

「地球じゃないんだ」

「え?」

「異世界だね。君たちの世界とは大きく違う」


シーーーーーン


場が静まり返った

意味わかんなぃ・・・なにこのクマ・・・

え、寒いジョーク言われた・・・最悪なんですけど・・・

「めっちゃ滑ってる・・・さむ・・・」

クマがイライラした

「僕は冗談で言ってないよ!勝手に滑ったみたいにしないでよ!君は転生したんだよ」

「てんせい・・・?」

なにそれ、初めて聞く単語なんだけど・・・

あたしがぽかんとしているとクマが付け加えた

「難しい言葉が分からないんないんだね、えっと……生まれ変わったって言えば君でも理解できるかな」

「生まれ変わった!?!?!」

テンション高く驚いてみた

「君は手違いで本来死ぬはずではなかったんだけど、神様がうっかり殺しちゃったからここで生まれ変わらせたんだ。お詫びにステータスも最強だよ」

「え、でもあたし元から美少女だし頭いいし人生ハッピーだからそういうのいらないんですけど」

クマがうんざりした顔した

「ちょっと君は世間を知らなさすぎだな…無知なのか愚かなのか……」

「よく分かんないけどこの世界はなんなの?」

「魔法とかある国だよ」

「ディズニー?」

「……君の脳みそに合わせるとそういうことかな」

魔法の国とかなにそれ

ウケる

クマがはーっと溜息をついた

「本当はもう帰りたいんだけど……僕が案内するようにって言われてるからとりあえずこの世界のことを簡潔に伝えるね」

「この世界はモンスターが存在するんだ。君たちヒト種族はモンスターと戦って暮らしている」

「そして、この世界のヒト種族は魔法が使える。どの程度かと言えば……うーん、見えるようにしてみようか」

クマが腕を振るとあたしの頭上にメーターが現れた

メーターめっちゃ長い。長すぎてメーターの終わり見えない。やば

「君の魔力は10万マリョあるんだ」

魔力の数値の単位マリョなんだ

「この世界のマリョは四天王と呼ばれる者すら1000マリョ・・・君は破格の力だよ」

「マリョあるといいことあるの?」

「魔法が強いの使えるんだ。あとは魔法切れしないし」

「あたしマリョよりフォロワー欲しい」

クマが不思議そうに聞いた

「フォロワー多いといいことあるの?」

「えっと、いいねがたくさんもらえる。ハッピー。」

「愚かな……」

クマがうんざりした後、言った

「まあいいや……それで、この世界気を付けて欲しいけど君もモンスターと戦うことになるの」

モンスターと戦うとかウケる

「いい?モンスターは怖いんだよ!」

「大丈夫。あたしケンカ強いから。小学校の時近所のタケシ倒したことある」

「そんなのと比べ物にならないんだって……」

クマがうなだれてバカはこれだから嫌だ……と呟いた。

「とりあえず、説明は必要最低限にするよ。君は魔法が使えるようになっている」

魔法が今使えるの?マジで?出したい。なんかビームとか。

「魔法?何すればいいの??」

「本当は魔法学とか必要だから君は絶っっっ対できないくらい難しいけど君はすでに習得した状態になってるから君でも使える様になってるはずだよ。頭の中に雪とか、吹雪とか、イメージしてごらん。君のレベルに合わせた呪文が浮かんでくるはずだよ」

「へえ、考えてみよ」

雪だるま、かき氷、アイス・・・冷たいイメージ他に何かあるっけ。あ、ケンジの呆れた顔。死んだ目をするんだよね。やば、思い出したらめっちゃ寒い。

その時、頭にふっと何か言葉が出てきた。その言葉を読み上げた。

「寒いやつ!」

ドーン

氷が出た

「……僕がイメージしてた呪文とは違うけど、まあ、使い方はあってるよ。次は火の呪文。炎とか、連想して見て」

「分かった」

熱いのを想像した。ドライヤーとか熱い。近づけすぎると焦げる。前髪全部焦がしたことある。マヂ危ない。

「熱いやつ!」

ボォォォ

炎が出た。ウケる

「君、語彙力最悪だね。本とか読むの?」

「は?恋空読んだことあるんですけど。3ページでやめたけど」

「……もう何も言わないでおくよ」




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