職場の講師の方から聞いた話。その1。

 彼女の自宅には座敷わらしが居たという。

 体調が悪いとき、二階の自室で寝ていると、階段の下から知らない女の子の声が聞こえてきた。

 気になった彼女が下を覗いてみると、着物を着た女の子が走っていく。

 知らない子だった。

 あとで母親に聞いてみると、彼女の母もまた数回女の子を見たことがあるらしい。

 やはり体調が悪くて寝込んでいた時、ふとした気配で目覚めると、周りを走り回る女の子の影があったのだという。


 家を立て替えてからは、もう出ていないらしい。

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