エロゲの世界でスローライフ ~一緒に異世界転移してきたヤリサーの大学生たちに追放されたので、辺境で無敵になって真のヒロインたちとヨロシクやります~
第37話 ヤマカワは死んだのと、さすがにもうしつこいので出てきません。太公望が仲間になりたそうにこちらを見ています。
第37話 ヤマカワは死んだのと、さすがにもうしつこいので出てきません。太公望が仲間になりたそうにこちらを見ています。
と、まあそんなこんなで俺たちは激戦を制して太公望を正気に戻した。
で、なんやかんやあって、元凶のヤマカワは死んだ。
と、いうのも操られていた太公望がブチ切れたんだよな。
エリス曰く「細胞の欠片まで燃え尽きましたよ、旦那様」
アカネ曰く「ヤマカワは黄泉の国の住人になりました」
ナターシャ曰く「完全消滅だったね」
……とのことだ。
何て言うかまあ、とにかく凄かった。
まず、太公望がアッパーカットでヤマカワを数百メートル上空に吹き飛ばして、そして太公望が空に向けて両掌を掲げたんだ。
そうして――ヤサイっぽい名前の異星人たちが金髪の超人になって戦う国民的少年漫画で出てきそうなビームが太公望の掌から放たれた。
っていうか、そのまんまベ〇ータのファイナ〇フラッシュっぽい技だった。
と、そんな感じでヤマカワは破壊光線に呑まれて、完全消滅したという次第だ。
スキル:老師も「死亡確認」と言ってたので、間違いないだろう。
と、まあそんなこんなで――。
ヤマカワの一連の事件は幕を閉じたのだった。
で、その日の晩。
『全然無理じゃない……そんな展開の気がするよ』
とは、ナターシャを始めとする嫁たちの総意で、その日は俺は一人で寝ることになった。
っていうか、強い嫁が増えるのは彼女たちもやぶさかではないらしく、むしろ歓迎ということらしい。
で、俺も恐らくはそんなことになるんだろうな……と、そういう予感と共に一人でベッドで寝ていたんだけど――
深夜。
部屋のドアが開く音と共に俺は『来たか……』と、ゴクリと息を呑んだ。
で、太公望は無言でベッドの上に座り、そして寝ている俺に声をかけてきた。
「サトルさん……」
「はい、何でしょうか?」
「私は……仙界の掟に従わなければなりません」
「仙界の掟?」
「仙人は肌を見られたら……結婚しなくてはならないのです」
なるほど、お前もアカネと同じパターンか。
「でも、俺たちは……さっきまで戦ってたんだぜ?」
俺の言葉に太公望はクスリと笑った。
「愛情は時と場所を選びませんので」
まあ、そりゃあそうだな。
「それに仙人とは……武の求道者でもあり、強き者に惹かれるのは道理なのです」
なるほど、つまりは太公望も強き種理論の信者ってことだな。
「突然の申し出は不躾なことは承知しております。けれど――私は貴方を生涯の夫と見定めたのです。こんな私は無理でしょうか?」
「もちろん、無理じゃない……って、え? どういうこと?」
太公望を抱き寄せようとしたところで、俺はフリーズしてしまった。
「どういうこと……とは?」
「いや、お前……」
そうなんだ。
太公望はこの状況に興奮しているのか、頬を染めて、息遣いも若干荒い。
そして、チャイナドレスの上からでも分かる――これでもかと主張している股間のモッコリ感。
「これはまさか……」
「ええ、私はフタナリですが?」
えーっと……理解が追いつかない。
ゲームでは太公望は……全然そんなことなかったよな?
と、俺が恐れおののいていると、頭の中に声が響き渡った。
――スキル:老師が発動しました
――本当に困っているみたいなので登場しました
おお! 老師! 登場ありがとう!
うん、今回は確かに困ってるんだよ!
で、この状況は一体全体どういうことなんだ!?
――裏設定です
裏設定?
詳しく頼む! どういうことなんだ!?
――ナターシャは四大聖王ということで中立の勢力です
うんうん、確かにそういう設定だったよな。
、――太公望も仙界で中立の勢力です
ふむふむ。それで?
――つまり、中立勢力は性別的にも中立になります。そういう設定です。
ええええ!?
ってことは、仙人って全員フタナリなの?
――設定上はそうなります
今明かされる衝撃の事実だ……しかし、本当にコレは驚いたな。
と、なるとこの世界では相当な数のフタナリがいるということか……。
ゲームではフタナリキャラは少なかったんだが……。
まあ、それはさておき現状だ。
「いや、しかし太公望さん? えーっとですね……俺個人としては、そういう性癖を否定するわけでは断じてないんですけど、少なくとも……男のアレはちょっと……俺個人としては、やっぱりそういう性癖じゃないんで……」
と、そこで「はてな?」と太公望は小首を傾げた。
「ナターシャもフタナリですが? ナターシャはサトルさんの嫁ではないのですか?」
「いや、ナターシャは着脱自在なので……」
「え? 私も着脱自在ですよ? ほら、このとおり」
見ると、確かに太公望のモッコリは綺麗さっぱりに消えている。
「ね、何も問題はないでしょう?」
クラっとくるような爽やかスマイルで、ニッコリと微笑まれてしまった。
「それでも私のこと……無理なのでしょうか?」
もう、こうなりゃヤケだ。と、そういうわけで俺は素直な気持ちでこう言った。
「全然無理じゃないです」
そして――。
俺は床上手で有名な太公望と、ベッドの仙界ツアーを行ったわけだ。
ちなみに太公望が床上手なのは耳年増的な知識偏重&技術的なセルフトレーニングの賜物であり、俗に言うエロ孔明状態とのことだ。
つまりは、処女だった。
と、まあ、そんなこんなで――。
俺に新たな嫁が増えたのだった。
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