エロゲの世界でスローライフ ~一緒に異世界転移してきたヤリサーの大学生たちに追放されたので、辺境で無敵になって真のヒロインたちとヨロシクやります~
第22話 平和的な性的外交で辺境の森……獲ったどー! その3
第22話 平和的な性的外交で辺境の森……獲ったどー! その3
「はじめまして、異世界からの勇者さん? ボクはこの森を統べる者――フェンリルの父と、エルフの母を持つ……魔獣人王さ」
ドヤ顔で自己紹介をされたが、やはり俺としては股間の膨らみが物凄い気になる。
見た目的には腰までの淡い緑の髪で、やや吊り上がった挑戦的で意地悪そうな眼。
スタイルも抜群で、ボンキュッボンって感じだ。
それで、やや露出が多いながらも清楚さを感じさせるエルフの衣装……見た目だけなら、パーフェクト。
この娘は、そんな10代後半の女の子だ。
でも、やっぱり股間がモッコリしてんだよな……。
男のアレも女のアレも両方ついてんだよな……。
いや……待て、さっきの自己紹介……よくよく考えてみると、それ以外にも気になるところはあるな。
フェンリルの父と……エルフの母だと?
ってことで、俺はこっそりエリスに耳打ちしてこう尋ねてみた。
「フェンリルの父とエルフの母って……それって夜の生活の絵面的に……かなり凄いことにならないか?」
「それは言わないお約束です、サトル殿」
なるほど。
やはりみんな思っていることは一緒のようだ。
まあ、ここはエロゲ世界だしな。
オークに捕まった姫騎士とかの「くっ殺せ……」ってのもお約束だし、この辺りは全然問題ないんだろう。
ちなみにナターシャはゲーム中でも屈指の強キャラで、仲間になるのはエンディング後の裏ダンジョン攻略の時だったりする。
設定的には確か四大聖王の一人とか言うことで、太公望の属する仙界と同じく中立の勢力に属するキャラだったかな。
実際問題、異世界からの勇者っていうのは本当に世界を滅ぼしかねない力を持っていたりするので、このゲームは中立勢力が多いんだ。
「と、まあ、ボクはこれでも魔獣人王と呼ばれているわけだ。だから……少し前から君については興味を持っていてね」
「興味ですか?」
「ああ、色々と森の中で面白いことが行われているからね。本来発生しないはずの高ランクの魔物が現れたり、そしてそれが次々と討伐されたりね。ところで君?」
「はい、何でしょうか?」
「何故、平伏しない?」
「ああ、これは失礼しました」
まあ、相手は王様ってことらしいからな。
ここは気分を悪くされてもアレなので、他のみんなと同じようにしようか。
そうして俺が正座をしようとしたところで――
「違う違う、そうじゃない。ボクが言っているのはそういうことじゃないよ」
「と、おっしゃいますと?」
「いや、ボクは今……重力魔法と王者の威圧っていうスキルを使ってるんだ。けど……キミは何ともないの? 普通はササって半強制的に土下座しちゃうもんだけど」
「……?」
「うーん……。どうやら無自覚にレジストしちゃっているようだね。ところでキミ? 事実として強いのに……どうして君からは強者の波動を感じられないんだい?」
「強者の波動?」
「えーっとだね……。とりあえず、お腹に力を込めてごらんよ。太公望あたりなら、丹田に気を込めるって表現するんだろうけど」
お腹に力?
良し……と、ばかりに俺は言われた通りにやってみる。
すると、ナターシャは「ほう」と大きく目を見開き、他の面々は「ひィ……っ!」とばかりに悲鳴に近い声をあげた。
そうして、ナターシャは肩をすくめてこう言ったんだ。
「はは、ボクをして底知れぬ力……と表現させるか。まったくやっていられないよ、これが伝説にある異世界からの勇者の力とするとね」
「……?」
「あるいは、面倒そうな存在なら……君をこの場で始末しようかとも思っていたのだけど、どうやらリスクが高すぎるようだね」
「どういうことですか?」
「敵として認識するより、仲良くなった方がよさそう……ってことかな?」
な、なんだか良く分からんが、とりあえず揉め事にはならなさそうだな。
「ええ、こちらとしても森の偉い人とは仲良くしたいですし――」
と、そう言ったところで俺の顔に拳が飛んできた。
ビュオンと風切り音と共に……正確に言うと俺の顔の真横……数センチのところをナターシャの拳が通り過ぎていく。
「反撃もなし、避ける動作もなし……どうしてだい? 君ならどちらもできただろう?」
「え? 当てる気がなかったでしょう? そもそも当たる角度でもなかったですし」
その言葉を聞いて、ナターシャの顔が少しだけ引きつった。
「こっちも本気は出してない。けど……一応、半分くらいの力は出してたんだけどな……」
そうしてナターシャは「辞めだ辞め」と呟いて肩をすくめた。
「ともかく、森の王として君を歓迎するよ。どうやら……君は森の眷属を嫁に迎えているようだ。そうであれば、少なくとも森の防衛という意味ではボクはすこぶる楽ができるだろう」
と、まあ、ナターシャはそんなことをキメ顔で言ってるわけだ。
だけど、俺としてはやはり股間がモッコリしているのが……どうしても気になってしまう。
そこで、「グー」っとばかりにナターシャの腹が鳴った。
「どうしたんですか? お腹空いてるんですか?」
「美味しそうな肉の香りが漂っているからね。ボクは父親譲りで肉を好むんだ」
「それじゃあ食べていきますか?」
「ところがどっこい、母親譲りのベジタリアンときたもんで困っているんだ。父親から貰ったフェンリルとしての本能部分が肉を食べたくて、母親から貰った消化器官が肉を受け付けないんだよ」
「具体的に……肉を食べればどうなるんですか?」
「8割の確率でお腹を下す……って、レディになんてことを言わせるんだ!?」
プンスカと怒って頬を膨らませているが……こいつはレディ……なのか?
股間は……確かにモッコリしているが……?
「それじゃあ普段はタンパク質は?」
「だからこそボクは今……ここにいるんだ。豆腐を作っているのはこの里だけだからね。肉代わりになるのはコレしかなくて……まあ、淡泊過ぎる味付けで困っているけどね。僕は油ギッシュなものを求めているのに……」
と、そこで俺はポンと掌を叩いた。
「それじゃあ俺が一品作りますよ」
☆★☆★☆★
干した魚で出汁を取って、醤油と酒と味醂で味をつける。
で、豆腐に小麦粉をまぶせて、植物油で揚げる。
つまりは、揚げ出し豆腐とつけ汁の完成だ。
「な、な、な、何だいコレはっ!?」
「揚げ出し豆腐ですよ」
「こ、こんなに油ギッシュなのに……エルフが食べて大丈夫なのかい!?」
「植物油ですから。魚もダシだけなので、恐らく大丈夫でしょう」
「す、す、すごいよキミ!」
猛烈な勢いでバクバク食べて、即席で作った植物油のドレッシングサラダもモリモリいってる。
「サラダがこんなに油ギッシュになるだなんて! 天才だ! 君は料理の天才だよ!」
と、まあ――。
そんな感じでたらふく食べて、ナターシャは滞在している宿へと戻っていったのだ。
☆★☆★☆★
その日の夜――。
寝室でエリスとアカネと一緒に寝ようとしていたところで「キミたちは席を外してくれるかな?」と、ナターシャがやってきた。
それで二人は退室し、俺たちは和式の布団の上で正座して向き直った。
「ん? どういうことですか?」
そう尋ねると、ナターシャは長いまつ毛を伏せて……モジモジとした感じで口を開いたんだ。
「えーっとだね……」
「はい、何でしょうか?」
「ボクは半分はフェンリルの血が入ってるんだよね」
「そういうことらしいですね」
「つまり、強き種理論が……ボクにも適用されるわけで、キミみたいな男に出会ったのは初めてなわけで……。結婚とか……したいなぁ……と」
「え?」
「それにさっきの料理を食べてから、体が火照って……胸が妙にドキドキして……お股も何だか変で……こんなのはやっぱり初めてなわけで……」
こりゃ不味い!
と、そこで俺は……ナターシャの股間が……はちきれんばかりにモッコリしていることを目視で確認した。
「いや、待ってくださいっ!」
「待つ? 何を?」
「えーっと……俺個人としては、そういう性癖を否定するわけでは断じてないんですけど、少なくとも……男のアレはちょっと……俺個人としては、やっぱりそういう性癖じゃないんで……」
と、そこで「はてな?」とナターシャは小首を傾げた。
「ボクの男の子の部分が気になるの?」
「はい。そちらの見た目は可愛いし魅力的だと思うんですが、やっぱり俺は男なので……一般論として、やはりそちらの一部分……つまり、アレは気になってしまうのは自然な話で……。その一部分がなければ、本当にウェルカムなんですけれどね」
「ボク……着脱自在だよ? もしも気になるなら引っ込めようか?」
「え?」
「だから、ボク……隠せるよ? 気になるなら、男の子の方のソレは無かったことにできるんだ」
見ると、確かにナターシャの下着のモッコリは綺麗さっぱりに消えている。
「これでボクは完全に女の子だよ?」
物凄く愛くるしい感じで、ニッコリと微笑まれてしまった。
さて、これで問題はなくなった。
見た目も女で、股間も女。オマケにナイスバディの絶世の美人ときたもんだ。
「それでも……やっぱりボクのこと……無理かな?」
と、なると……俺としても素直な気持ちでこう言うしかないわけだ。
「全然無理じゃないです」
そうして、マーラ様のお力もあって、夜半過ぎにはナターシャは完全に俺の虜になっていたのであった。
☆★☆★☆★
そのまま時は流れ、夜明け頃。
スズメがチュンチュン鳴く頃に、俺は目を覚ましたんだよな。
すると、おはようのキスと共にナターシャが俺に絡みついてきた。
「ねえ、キミ?」
「ん? なんだ?」
「慣れてきたら……気が向けば、ボクの男の子の部分も使うと良いよ。大きさも変えられるしね。最初はショタサイズなら抵抗も少ないだろう?」
「いや、そっちだけは……無理じゃないこともないかもしれないです」
「ふふ、それもコレも全部が慣れさ。いつかはキミにボクの全てを楽しんで欲しいものだね」
と、まあ――
このままいつか押し切られ、新たな世界に目覚めそうな雰囲気もありつつ……俺に新たに嫁が増えたのだった。
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