第19話 辺境村の攻防 2

やはり陣に姿は1人もなかったのであった。それどころか陣その物が打ち捨てられたかのようである。


「何が起きたのだ?まさか既に村を占領しているのでは?!」


オースは急ぎ村へ走りだし様子を伺うのであった、だがそれを目にした一組の夫婦?いやカップルがいた。


「リュウ殿、夜は冷えるなぁ」


「そうだね、手を繋ごうねリアナ」


「そ そうだなリュウ殿温かくすると剣もよく振れるしな。  シィッ!…リュウ殿あそこに人影が!」


「あれは先日来た帝国兵と同じ軍服!リアナやるぞ」


「任せろリュウ殿どうするのだ?」


「リアナは急ぎ村長へ報告に行ってくれ、俺は彼を捕虜として捕らえる!」


「了解した、抜かるなよ旦那様!」


「はいよ」


宴も終わり各自家路を急ぐ中、村長とセルシ隊は集まり明日の予定を話あっていたのだったそんな最中


「村長大変だ、帝国兵の斥候がいる村の様子を伺っているぞ。斥候はリュウ殿が捕らえると言っていたが敵の本体がどれくらいの規模か分からねばこちらが不利になりかねん」


「聞いたなヒロ仕事だ」


「お任せ!じゃ行って来るっす」


それだけ告げるとヒロは木枯らしの様にスッと消えてしまったのだった。


「本体の規模はヒロの報告で掴めるとしてトラ、堀の防御力はどうだ?」


「問題ないな、村へ繋がる橋を落とせば侵入はほぼ不可能だし、秘密の通路も村人しか知らん」


「よしリュウとヒロが戻り次第、作戦会議だ。」


「ハイ!」


先に戻ったのはリュウであった、しかし隣には1人の意識の無い男がリュウに抱えられていた。


「リュウ殿それは先程の帝国兵か?」


「リアナまずは隊長へ報告が先な(笑)」


「すまぬリュウ殿…」


「隊長斥候とみられる帝国兵を捕らえました。」


「後方から首筋への居合か?」


「大丈夫ですよ鞘はしたままでしたし」


「恐ろしい腕だなリュウ殿…」


「そりゃどうも 我が奥様(笑)」


「なっ!奥様などと…わ 私はその様な言葉では喜ばぬぞっ!」


といいながらニヤニヤと顔の綻ぶリアナであった。


「帰ったっすよ、数は50人規模の中部隊っすね。いきなり乱取りに入らないところをみると、少しは頭の働く奴だと思います。」


「ありがとうヒロ、よし早速ですが村長!村人の点呼を頼みます。全員居るか確認後、村の橋を切ります。そして弩の準備をするよう村人へお伝えを。」


「承った!」


「橋を切るのはヒロ頼んだぞ。タイミングは任せる!」


「了解っす」


「セルシ隊は前方より正々堂々と敵さんとやり合う!」


「おう!腕がなるぜ、火の大剣の威力思い知れ帝国兵め!」


「ヒロ!俺達が橋から出たらタイミングを見て橋を切れ!」


「了解っす!」


「各自奮闘せよ!」


「おぉー!」









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