file.3 ヒロインの境遇についての考察

 いや、かなり重い過去だなと、一目見て思うのが正直なところです。

 ここからラブコメの展開に持って行くことは可能なのか? という問いを取りあえず立てることとします。


 まあ実際、不可能ではないでしょう。


 花恋さんがこの後ラブコメのヒロインになるにあたっておそらくもっとも大きく働くのは、彼女の面倒を見てくれる「檸檬さん」の存在。


 いじめでボロボロになった挙句お母さんも動かなくなったので、その状態を支えながら精神復帰させてしまう檸檬さんが、花恋さんの一番の理解者であることが必要なわけですね。


 ですが、本編に向けて問題はあります。



 なんで、湊と同棲することになるの? という点。



『助けた美少女JKが可哀そうすぎて


 なわけですから、花恋さんを助けたとしても同棲しなくてはならないやむを得ない事情が必要になります。でも現状では檸檬さんがいる。



 檸檬さんの元にもいれないという理由として現実的なのは、


・檸檬さんの家が火事などの理由で住めない状態になる。

・檸檬さん自身が花恋さんの面倒を見れない状態になる。


 あたり。


 さすがに檸檬さんを死亡させるわけにはいかないので、仕事に行っている間に家が火事になってしまって連絡が取れない状況になると言うのが一番かなと。


 時期は4月。月別の火災発生件数を調べたところ、4月は年平均以上の発生件数があるそう。12月や1月、3月には劣るが、火災が発生しても不自然ではない。


 ↓つまり


 助けたその日はとりあえず湊の家に泊めてもらい、その後で檸檬さんに会って家が燃えたことを聞く。(集合住宅であれば燃え移りはあり得るかと)


 ⇒となると、生活用品や花恋さんにとって大事な薬、服とかも全部新調する必要があり、檸檬さんが二人暮らしの準備を整えるまで「一時的に」同棲が必要な状況が出来上がるのではないか。


 花恋さんが湊のことを好きなってしまえば、同棲の継続やその後の展開は動かせるかもしれませんね。あ~なんか面白そう。





 さて、次は「機能性月経困難症」と「PMS」について。


 男性ならおそらく知る由もないもので「男性向け」と定義されるラブコメの設定としてふさわしいかどうかは分かりませんが、むしろ男性にこそ知ってほしい部分はあるのでやります。


 エンターテインメントを開拓するのは常に「ルールを破った作品」ですからね。


 この話題を持たせるには少なからず「フェミニズム」の考え方が必要になります。男尊女卑を推している人の肌には合いませんのでご注意。



 これ僕もめちゃくちゃ調べましたよ。高校生でそんなの調べてるってどんな性癖だよと言われそうですが、まあ大切な人もいますし知識として持っておいた方がいいのは明らかですしね。


 無知な大人にマウント取れちゃうし……(笑)


 

「月経困難症」は「PMS:月経前症候群」とともに「月経異常」という症状でまとめられるそうで、超完結に言えば「生理」に関する症状のこと。


 なかでも月経困難症は強い腹痛(生理痛または月経痛という言葉で知られていますが)を引き起こすそうです。プロスタグランジンによる子宮筋の収縮によって起こるらしいんですが、これがまた、


 そうで。


 頭痛や吐き気、嘔吐、下痢など様々な健康障害をもたらすと。大変どころの騒ぎじゃないわけです。


 

 その特徴によって「機能性(原発性)月経困難症」と「器質性月経困難症」に分けられるそうです。花恋さんは機能性の方の症状があります。因みに器質性の方は病気がもととなって発症するそうで、好発年齢は30歳以降だそう。もちろん例外はありますけど。


 対して機能性の方は10代後半から、年を取るごとに見られなくなるそうです。


 これを花恋さんは13歳で発症するわけですね。というかもっと前から症状自体はあったという認識で良いと思います。思春期の問題は親に相談しづらいですので。


 あ、レディースクリニックでの診察はお母様の同行が可能だそうです。

 ちなみに中高生であっても症状が出たりするらしいので現実的にありえない設定ではないと思われます。もし詳しい人がいらっしゃいましたらアドバイス欲しいです。


 これに対してピルを服薬することになるわけですね。


 

 まあ皆さん保健体育で習うと思うのでだとは思いますが、低用量ピルの効果は女性ホルモンに作用して、身体に「あ、今は排卵した後だな」という勘違いをさせるという感じなんですよね。


 つまり「じゃあまだ排卵はいいや」となり、結果的に避妊にも効果があるということで「避妊薬」として紹介させることがある。いやそれがほとんど。



 だってさ、女子高生がピル飲んでますって言ったらどう思いますか、世間のオッサンたち。または学生たち。



 あ、この子は性的に活発な子なのかなって思っちゃうでしょ?

 もちろんそう思われるのが嫌な女の子だっているわけですよ。花恋さんもそうなわけですね。しかも中学生で服用するとなるとなおさら周りの理解がない。


 「女性が生きづらい世界」という言葉をフェミニズムの世界では良く聞きます。

 そもそもフェミニズムっていうのは女性のことを大切にしましょうっていう考え方のことなんですよ。別におかしくないですよね。だって恋人のこと大切にするのってすごく自然じゃないですか。そうじゃない人もいますけどね?


 一部の過激派のせいでやばい考え方だと思われているんですよね。イスラム教と同じ原理ですよ。


 この小説はラブコメをする中で、どこかでフェミニズムを感じさせるような恋愛物語になるかもしれません。それも目的の一つとしています。


 ただのえっちな作品だったらカクヨムに腐るほどありますから。

「作品として面白い」がどういうことなのかを考えましょうってことになってきます。




 さあ、あともう一つですね。



 吹奏楽部に所属することはできるのか?


 毎日母親の元へ通っている。アルバイトをしていると言う境遇の中で吹奏楽部に所属することは可能なのかという点ですね。


 ちなみに安達さんと出会うのは吹奏楽部なので、何とかで合わせておきたいところではあるんですよね。あ、予定ですが改稿版は、クラスメイト全員が湊・花恋のカップル成立を陰から願っています。つまり全員味方です。


 

 ちなみに吹奏楽部はすごく練習の多い部活なので、アルバイトと並行させるのは厳しいかもしれませんね。コントラバスはポップスステージではベースも担当するので、家でベースを練習してるみたいな感じにすればなんとかなるかな。


 まあアルバイトのある日は部活には出れないですね。



 花恋さんのアルバイトって何がいいですかね。当たり前ですが水商売系は無しとして、可愛くて健気な女の子はどんなバイトしてるのがいいかな……?


 コンビニ? カラオケ? 飲食店?

 あ、マックでスマイル売るのも可愛いかも☆


 アイデアがある方コメントください。



 さあ次回は湊くんの方も考えていきたいと思います。

 

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