理事長が毎日理事長室に俺を呼び出す。~俺、何かしました?~

ひなたぼっこ

第1話 遅刻したらおねーちゃんのせいなんだからねっ!!

月倉太陽は激怒した。

誰に?気になるか?それはな……




朝の3時まで通話してくる姉にだよーーー!!


おかげ今日は入学式だっつぅのに遅刻しそうだから朝ごはん抜きじゃないか(泣)

とにかく自転車を飛ばして行かなければ!




キーンって効果音が付きそうなくらいママチャリを飛ばしているとスーツの美人さんがマンホールのちかくでしゃがんで困っていた。

とりあえず助けとくか。と思い立って俺のママチャリを止めて話しかけた。

「あの、どうしたんですか?」

そうすると美人さんは顔をあげた。

俺はその時ビビったですよ!!!

むちゃくちゃ美人やないかーい!!と。

こんな天使みたいな人がこの世に存在したなんて世界は広いなーと思っていたら彼女が

「マンホールの穴にヒールがハマって折れちゃったんです。今日から高校の理事長任されてて。急いでいて。でも走れなくて……」と言っていたのに気づいた。



咄嗟に俺は

「俺のママチャリの後ろに乗ってください!どこまでも送り届けます!!」

と答えた。もうこの際自分の事はどうでもよくなったのだ。

目的地を聞くと彼女は

「桜高校です。」と答えた……

えっ






それって俺が入学する学校やないかーい!!





時は流れて入学式になる。

(ちなみに俺はギリギリセーフでした‪w)


そして理事長挨拶の時間になった。

壇上には先程送り届けた美人さんがいた。

さっきの話本当だったんだなーと思っていると


「あの理事長むっちゃ美人やん!俺狙おうかなー‪‪w」

と冗談に聞こえない言葉が聞こえてくる。

「悠人冗談に聞こえないからやめてくれ。」

そうコイツ平塚悠人はむちゃくちゃチャラ男なのだ。だが小学校からの腐れ縁なので仲がいいのだ!!

「まー陰キャのお前には高度なネタ過ぎたか‪w」

どれが高度なネタだ。

まずそのチャラチャラした格好をどうにかしてから言って欲しいと思ったのを胸にしまいながら理事長の話を聞いた。

その話は長くもなく短くもない絶妙なバランスだった。

まー俺にとって有益な情報だったのは理事長の名前が佐倉あおいだということくらいだったからあまり覚えてないけど……




その後の入学式はぼーっとしていたら直ぐに終わった。

よし教室に帰るかと思っていたら



「新入生の月倉太陽あとで理事長室に来るように。」






……え?

俺何かしたー?????????

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