明けない夜のヒミツ
明けない夜があったなら
それはひとりきりだからかな
誰かと会うとかじゃなくて
自分はひとりきりだと思って 誰かとの思い出も忘れて
さむさに
まるでこの
夜が明けない ひとすじの光の気配だってない
星はまたたくこともせず 地図みたいに
流れ星は後ろの正面で流れてる 願いごとの準備ができていないから
お
とけない魔法があったなら
それはふたりで
願いをかたちにすることもできないで
風もその動きをとめてしまって
まるでこの
涙はひろがることもなく
流れ星はこぼれそうでこぼれない 願いごとの準備ができていないから
あたしはひとりきりでいるのが好きなわけじゃないのに
冷たくて 冷たくて こごえるみたいに冷たくて
風も感覚もなんにも分からなくて ただずっと指の先がじんじん痛いだけだった
そんな痛みでさえも
嫌だけど 嫌だけど こんなあたしは嫌だけど
それでも君を探した
明けない夜が明けたなら
それは夢を見ていたのかな
とんちみたいな話だから
朝の光にとけるくらい 頼りないものだったなら
目をこするたびに消えていくようで
まるでおまじないでとんだ痛みのように
好きが言えない
君はまたたくこともせず
流れ星は次から次にこぼれていく 願いごとの準備はもうできているから
嵐がすぎさったから 風が吹いたから 明けない夜が明けたんだから
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