おまけ⑦ コールサイン・プロローグ


 ビト様作によりカナが交戦した相手。

 絶望的に酷い仕合だったと言わざるを得ない。プロローグちゃんは見てて不憫なほどの目に遭っていたし、それに付き合ったカナもそれなりにお疲れの模様。しかも最後の最後で引き分けにされた。

 ぶっちゃけ誰が出ても問題なさそうな競技内容だったが、お相手陣営はよりにもよって一番不向きそうなのが来てしまっていたのも不運としか…。固有魔法の幸運でも引きが最悪に悪かった様子。運命改変レベルとは一体…。

 作中でも語られていた通り、彼女らの存在とカナの在り方は非常に酷似した構成のようで、世界は違えど相互理解にはそこそこ至りそうな間柄。でもあっちの子達ってみんな、ちょっと、アレだからなぁ……。

 少女のみで編成されている一団故に、正直誰とぶつかってもカナが渋りそうな感じではありましたが、高月さんレベルになるとそんな私情を挟む余裕もなく初手から全開で闘っていたやもしれませんね。






 カ「疲れた…」

 音「お疲れさまね、ほんと」

 楓『旭の相手といい、あちらの世界の女子は皆がそんな感じなのですか?よほど荒んだ世界なのですね…』

 カ「わからん。わからんが、…人の持つ思念の最果て、なのだろうな。同情なぞ求めてはいないのだろうが、言葉に出来ぬ何かを感じたよ」

 音「アンタも子供に甘いものね。あたしも言えた口じゃないけど」

 楓『どちらも敵と断ずればあっさりと牙を向けるタイプですけれどもね』

 カ「ともあれ無事に帰れていたのなら何よりだ。…あの惨状で既に無事とは言い難かったが」

 音「まあなんだかんだ相手がアンタで良かったのかもね。それ以外だとボスくらいしかまともに付き合えそうにないし」

 楓(それはそれで、彼はまとも過ぎて正気を保ち続けられたかも怪しいですが)

 カ「ふう。では話はこれまでだ。私はやることがあるので部屋の隅にでもいる」

 音「そのバラバラの立体パズルみたいなの何なの?戻って来てから接着剤借りてずっとやってるけど」

 カ「いやなに、使い道の無い砕けた湯のみさ。これを見る度、情念の怪物を思い出すとしよう」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る