二等辺な恋

めいの助@不定期投稿

1 嫌われたかも【碧】


じりじりとセミの鳴き声がする7月下旬、終業式が終わり俺は夏休みの計画を 『山本 雄太』と教室の窓際の席に座りながら駄弁っていた。


「雄太、俺ら中学のころから彼女いないな」

「そうだな、、、」

話はここで終了。男子の会話は、こんなものだ。


すると雄太が何か思いついたようだ

すると悪い目をしながら

「碧、鈴木さんの水着見たくないか?」と言った。

そうこいつは【変態】なのだ


俺の答えはもちろん「YES」

幼馴染だろうが見たいものは見たい。


「よし!碧!クラスのみんなで海に行こう」

「わかった!新しい水着買わなきゃな!」

「そうだな」


急に俺と雄太の顔が険しくなる


「「…誰が皆を誘う?」」


すると雄太は立ち上がり「俺、部活あるわ悪い」と

テヘペロという言葉が1番似合う顔つきで言い教室から

急ぎ足で出て行った


「俺かよ…俺も今日ゲームの大会あるんだよ」


俺はしばらく目を瞑って考えた


どうやって誘おう。誰から誘おう。

考えていると ガタンッッと前のドアが開いた


「おい雄太やっぱ俺じゃ…」

「私、空だよ?」


そこには鈴木 空がいた。。。


「い、今の話聞いてた?」

「う、うん。。。」


空は少し怒っていた


「いや、違うんだあれは、、、」

「何が違うの?私の水着が何?」


終わった…お母さん産んでくれてありがとう…


「私は絶対に行きません!」

と言って空は教室を出て行った



足が重い家に帰るのですらだるい。

空に絶対嫌われたと確信した。あたりは暗くなっていた

俺はゲームのやりすぎで目が悪い


しぶしぶ家に帰っている途中

俺は同じ制服の女子を見つけたそいつは

大通りのベンチに腰かけていた。だがその時は気にも留めなかった。


家に帰り飯を済ませゲームの大会前に日課である

ジョギングをしに外へ出たさっきの女子が気になりいつもと違うルートで走る。



大通りに着くとさっきの女子はベンチから全く動いていなかった。


考えることより先に身体が動いていた


「ほらよ。家に帰らないのか?」とサイダーを渡した。

「要らない。話かけないで。」

「そうか。飲み物だけでも飲め俺のプライドが傷つく」

「自分のプライドのためだけだったら尚更話しかけないで!」

「お前名前は何だ?」

「なんでもいいでしょ」

「よくない」

「か、か、神野 未来だけど」

「そうか」

俺は名前だけ聞いて家に帰った。


今日俺は2人の女性を怒らせてしまった



『プルルルル、あ先生?神野 未来って人がホームレスになってたよ』

ブチッッ


これで2人の女子に嫌われたな…



俺の夏休みが思いやられるな。













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