第4話いきなり終わったトイトレ


 一歳半からトイトレ(トイレトレーニング)を始めた我が家。なれど全く上手くいかず手はなし。二歳が過ぎ三歳になるもオムツが完全に外れるにはまだまだ遠い道程。

 ありとあらゆる手を持ってしてもどうにも上手くいかない。

 三歳前からは保育園と相談しながら進めていたけれども、親の焦りなど全く息子くんには通じない。

 保育園からは「慌てても焦っても体の成長もあるから息子くんに合わせてゆっくりいきましょう」「大丈夫」「一生外れないことは無い」そう励まされながらも長い長いトイトレ時期を過ごしていた。

 当人も多少は気にしてはいた様子も実際はどうしても上手くいかない。

 そうして迎えた四歳。自分はどうだったのか全く身に覚えもなければ聞ける相手もいないため、毎日毎回洗濯物の山を見ながら涙するママ。

 やがて息子くんにもちょっと気になる同窓生が出来た。

 そう、息子くんのトイトレ完了はある日突然、保育園内で普通にトイレに行って完了した。

 要するに、当人格好悪いのが嫌だったらしくちょっといい格好したかったためにトイトレすっとばし、普通に一人で出来るところまで勝手に一日で出来るようになってました。

 お迎えに行くとママより先生が大興奮で教えてくださり、良かった良かったとママ頑張ったねと。

 そんな息子くん、帰宅してから言ったのは「え?かっこわるいもん」だったのでホントまぁどうにもならん時はどうにもならんね。という事を身を持って感じながら息子くんの逞しさに違う意味で涙した思い出でした。

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