14 タグ

 しばらくぶりです。たかぱしです。

 ……しばらくというか。先週末は他のイベントにわーきゃーしていて華麗なるサボりを決め込んだという、それだけだけれども。

 あと、これは愚痴だけど、まだ確定申告終わってなくて、なんていうか、…………大丈夫かね。

 ………………。


 さて。娑婆のことなんて捨て置いて、ババアである。小説のプロフィール作りをえっちらおっちら進めていこう。

 前回(はい、先々週ね)に思いつく項目をぼちぼち挙げてみた。

 それが、こんな感じ。


「タイトル」

「作者」

「あらすじ」

「ジャンル」

「小説の世界観」

「テーマ」

「要素」

「文学性質」

「文章性質」

「周辺情報」

「小説の長さ」

「レイティング」

「雰囲気」

「ストーリー」

「面白さ・魅力」


 これらのうち、テーマや要素、雰囲気なんていうのは、分類するというよりかはタグやラベルとして貼りつける情報かなと思う。


 各種小説投稿サイトでも作品にはタグがつけられるし、あっちこっちのSNSでも投稿にはタグ・ハッシュタグをつけたりする。

 とても便利ではあるが、問題もないではない。

 タグは自由度が高い分、無秩序に増えてしまって訳が分からなくなりやすい。

 例えば同じジャンルの恋愛小説でもタグの統一がされていないと「恋愛」「恋愛小説」「ラブ」「恋」「love」「愛情」なんてとっちらかってしまう。

 じゃあ、よくある人気タグを表示して、その中から選んでもらおう! とすると、


 主要登場人物の属性

 少年 少女 小学生 中学生 高校生 大学生 幼馴染 OL/サラリーマン 傭兵 美形 主婦 愛人 霊 貴族 天使 犯罪者 姫 猫 魔法使い/魔女 メイド 動物 妖怪 殺人鬼 刑事 女神/聖人 軍隊 戦士 宇宙人 魔王 妖精 アンドロイド 警官 ロボット モンスター 弁護士 裁判官 ドラゴン 人外 メカ少女

 その他の要素

 剣・魔法 転移・トリップ・召喚 転生 日帰り 日本←→異世界 日本→異世界 神話・伝承 戦争・戦記 スローライフ 頭脳戦 異能力バトル グルメ 超能力 チート チートなし 全チート 内政チート 知識チート 戦闘チート 学力チート 魔法チート 生産チート スキルチート ご都合主義 俺TUEEE! 主人公最強 ハーレム 非ハーレム ラブコメ ツンデレ ヤンデレ 悪役令嬢 婚約破棄 ダンジョン 中華後宮 内政 エルフ モフモフ ケモミミ あやかし 奴隷 TS/性転換 デスゲーム らぶあま ほのぼの 甘さ控えめ じれじれ ドロドロ 純愛 禁断の愛 悲恋 ドラマチック ヒストリカル 片思い 年の差 身分差 溺愛 嫉妬 偏愛・執着 らぶえっち 浮気 三角関係・多角関係 鬼畜 同性愛 異種恋愛 友情 TL スポーツ 歴史考察 現代知識 ヒューマンドラマ アクション・戦闘 ハードボイルド サスペンス 推理 策略・陰謀 サイコ系 ブラックユーモア 成長もの 職業もの バディもの 社畜もの コメディ シリアス ハートウォーミング 悲劇 スリリング ダーク グロテスク 純文学 ハッピーエンド アンハッピーエンド 暴力・流血描写あり 反社会的描写あり


 ……みたいなことになる。らしい。

 あ、これ、投稿サイト「ツギクル」のキーワードタグ。相棒にもらった情報。

 頭痛くなっちゃうね。


 あとは、まあ、カクヨムのトップページでピックアップされてる作品なり、ランキングトップの作品なり、なんでもいいのだが、適当に開いてどんなタグが設定されているか見てほしい。

 タグに苦心してる作品が多いはずだ。

 苦心というか、うまく使えてないな、という作品。

 端的な例で言えば、ジャンル・ラブコメの小説でタグにも「ラブコメ」を設定してる。ジャンル・異世界ファンタジーでタグに「異世界」入れてる。これは今実際に開いて見た小説のタグである。

 ……そんなもんタグに入れてくれなくてもジャンル見て知ってるわあああ。っていうか、ラブコメとか異世界とかそんな単語で検索せんやろおおおお。とか思いません?(思わないのが普通なのかもしれないけど)

 あとは、タイトルに入ってる単語がタグにもかぶって入ってるとか。もはやタグにどんな効果があるのか迷子である。


 余談だけど、タグへの「転生なし」「チートなし」「無双なし」なんていう、ある種のアンチタグって……意味あるんだろうか。

「転生」で検索すると「転生なし」も引っ掛かってくるので探すほうは違う!ってなるし。

 転生なしの小説を読みたいと思っている人がドンピシャで「転生なし」のキーワード検索をしてくれればいいものの、もし除外キーワード「転生」で検索されたら、「転生なし」の「転生」が引っ掛かって除外されるから表示されない。

(小説紹介文は検索対象外なので、タグに入れるよりは紹介に書いておいたほうがいいんじゃないかな……? とお節介に思ったりする)


 まあ、身も蓋もない結論を言うと、カクヨム作家は検索からの流入なんて信じちゃいないのだろう。


 本題に戻る。

 タグには厄介さもあるが、情報の紐付けとしては大変便利なので、ぜひとも有効利用したいところ。

 ある程度タグを種別に分けて、リスト式に管理するとかだろうか。分からんけど。


 では、どんなタグがあったら小説の情報として役に立つのか?

 という実験を拙作『かっぱの彼方さん』でやってみよう。


 この『かっぱの彼方さん』という小説を読んだことのない人にどんな小説であるか説明する場合、どんな言葉を使うだろうか。


 まずは文章で説明してみる(特に読まなくて大丈夫です)


『かっぱの彼方さん』は現代ファンタジーだ。

 舞台は現代日本の地方都市。

 いたって普通の青年のところへ異世界から15センチのカッパが転移してやってくる。

 このカッパ、勇者だった。

 出会った二人はなんとなく酒を酌み交わし、よく分からんが仲良くなってしまうんである。

 しかしカッパ勇者の目的は魔王退治で、なんやかんやしつつも最後は魔王と対峙し、必殺技ぶちこんで勝利、地球を救って自分の世界へ帰っていきましたとさ。

 ……こんな感じ?


 この説明から要素をピックアップしてみる。

 まずは「ジャン・フランコ・フェレ……あれ? ジャンルって打とうとしたら予測変換に変なの出てきて確定しちゃった。ジャン・フランコ・フェレって誰やねん。予測変換するような有名人なのだろうか。

 閑話休題。

 まずは「ジャンル」で『かっぱ』は現代ファンタジーということになっている。

 ジャンルをどうやって、どのぐらい分けるか、は難しい問題だ。

 ひとまずは目安として「ドラマ」「ファンタジー」「ミステリー」「歴史」「SF」「ホラー」の中から適当と思えるものを1個選ぶ、ということにしておこう。

【ジャンル:ファンタジー】


 続いて、舞台。現代日本の地方都市。

 世界観に関しては、時代と現実度で表すという試みが進行中で、それに即して考えると『かっぱ』は現代×移動(異世界や時代の移動がある作品)ということになる。

 が、世界観だけでは舞台の情報はちょっと足りない。

 例えば「学園」とか「魔界」とか「銀行」とか「ダンジョン」とかの補足情報をタグでつけたらいいかもしれない。

『かっぱ』なら日本とか地方都市とかでもいい。が、大雑把な地名でもいいけれど、もっとピンポイントに舞台を表したい。

『かっぱの彼方さん』の物語としての特徴は、ほとんどの話が狭いアパートの部屋内で完結するという点である。いわゆる「四畳半」

 というわけで。

【世界観:現代×移動】

【舞台:四畳半】


 次に取り上げるべきは、登場人物だろうか。

 主要登場人物の数というのは物語によってずいぶん幅がありそうである。

 長編小説で人物が入れ替わり立ち替わり重要な役目を持つ、という場合もあるだろうし。群像劇のような、誰かひとりを主役とは言い切れない小説もあるだろうし。


 とはいえ、別に小説のキャラクター紹介でもないので、小説の要素になっている部分を抽出したい。

 とりあえず登場人物は1~3人を枠としよう。

 で、立場と属性を登録するとしたら、どうだろう。

 立場というのは、「主役」「ヒロイン」「敵役」「脇役」とか、そういうやつだ。

 属性、は多岐に渡る。これを一個か二個選ぶ。さて、うまくいくだろうか。


『かっぱ』の主要登場人物は二人で、悩む必要がなくて大変よろしい。

 他の脇役は、ほぼ存在意義がない背景みたいなもんなので、むしろきっちり五人の重要人物を選びだせとか言われるほうが困る物語である。


 一人目。立場は主役。属性は……まあカッパなんだけど。それはタイトルで分かることだし、ここは格好よく異世界の勇者ということにしておこう。

 もちろん、呑兵衛とかジゴロとかでもいい、げふんげふん。


 二人目。立場は、主役と対になる相棒枠で、こういう立場をなんと呼んだらしっくりくるのだろうか。とりあえずヒロインじゃなさそうだ。

 仮に相役とでも呼んでおこう。こいつは現代日本の一般的な社会人の青年である。なので属性は“青年”とか“会社員”とか“一般人”だろうか。平凡な男なのだ。

 ついでにこいつは一人称の語り部でもある。そこ、重要。


 三人目の枠は空欄。


 まとめると、こんな感じ。

【登場人物1:主役:勇者、異世界人】

【登場人物2:相役:語り部、会社員】

【登場人物3:なし】


 なかなかカオスだ。


『かっぱ』は登場人物がすっきりしているから悩まない。が、こうもはっきりしている小説ばかりではない。

 登場人物が多い、あるいは役が判然としない……なんて場合は、


【登場人物:主役:群像劇】


【登場人物:ヒロイン:ハーレム】


 とでもしてしまえば、まあなんとなくどんな感じか分かるような分からないような、どうだろう?

 いろいろ試してみるしかないところだ。


 というところで、ちょっと長くなってきたので、今回はここまで。

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