第3章 2020令和二年 勃発 その6 10月決定打

       錐子オババと魂の波長

2020-09-23 報告


最近のテーマは「魂の波長」のようだ。

要点は、喜びの高波長で生きるようにすれば、それは「神」の波長と合いやすい、

まあそうだとしておいてーーー


錐子オババのステップ1 先週金曜日9月18日に思いついてガックリ。

さっきまで、自分は「相方の悪習慣と悪い行いによって苦しめられている被害者であり、同時に人を苦しめた罪人である」と思っていてそれでも、

悪者退治は愚か逃げ出そうともしない、尊厳のかけらもない生活を自分に許していたのだが、

そんなあたしを見ている友人たちの心をも暗くさせてしまっていることに気づいた。

一緒に泥沼だ。。。


ーーもちろんこれまであたしの中では正しく生きようとしていたし、

かつ自分の思念に正直にというのが信念だった。


ーーしかし、その思念の内容が実は間違いでそれにしがみついているべきではなかったとしたら???


ーーもちろん、おめおめと、無駄に抑圧されていたわけではなく、こいつをなんとか変えていい奴にせねばと密かに念じ続けてもいた。そうだ、立派な最期を見せて欲しいとも。しかしその背後には「相手は悪い奴」という思い込みがありそれを改善してやろうという、そこにも人間の陥りやすい、達成不可能な意図があった。


錐子オババのステップ2-1 次の反応が面白いところ。

「待てよ、」と来るのさ、ここ。

いきなり違う文脈が侵入してくる、それを変だと思わず、なるほど、と受け取る。シナプスの不思議だ。


「最も深いところに、罪悪感があり幸せを禁じている。おまけに夫の悪をしっかり見据えて離さないようだが」

「え、それを捨て去れと? いいんですか? それが宇宙の法則なので? 

法則は人間意識世界の倫理とか心理には関与しない?」


返事:「人間の負の想念は、もちろん捨てるべし。それらは結局ただの仕組み(正負の対称性)の道具なので、もう不要、役目はすんだと言って消せばいいのだ。」


「いいんですか本当に放り投げていいんですね。あたしに罪はないんですね。錐子の本体は聖霊だもの罪があるわけない、よね? 罪なんて人間意識の幻の中だけだ、わーいわーい、こんな明らかなこと今わかった。痛いの痛いの飛んでいけ!」


錐子オババのステップ2-2

人間意識にできることは、意識の向きを高波長に変えて、聖霊が働きやすいように協力することくらいだろう。

眼前の地球は幻なので、ありもしないが、滅びもしない。人間意識が自らに強いて、物事をより肯定的能動的に捉える方にシフトすれば、その一歩が行えれば、浄化も改善も地球の快癒も、むしろ大きな存在の采配であり責任である。



錐子オババのステップ3土曜日 負の思念~地球支援瞑想~夫JBの使命あるいはカルマ

錐子の語り:「先の大戦で行方不明のままの、JBの祖父と叔父の、その時の苦悩が幻の世界に残って漂っています。彼らの魂はすでに静寂の世界にいるとしても。

今錐子が、代わりにその時の涙、痛みを拭き取って消して差し上げます、そうすれば夫の使命もいくばくか軽くなることでしょう、これだけでも重たい使命でした。」


「JBよ、あなたはこれまであなたの祖先たちの苦悩、心配、不安の余波の重荷を負い、唯一の解放の可能性であるあなたはそれらに纏わり付かれて、大変だった。あたしは精一杯それを助けたはずです。

あたしは被害者じゃなく、むしろあなたを利用して、自分を苦しませて、神学を追求する道へ自分を追い込んだ、いい理由になったのです。

さらに言えば、醜い姿を晒しているあなたはイエスであり観音であります。

(な~んてお人好しなあたし)


ーーーー再度の確認:例えば全宇宙が不思議な3重構造の球体だとして、

Aその全体は「純粋聖霊プラス物質粒子」領域であるが

Bそのすぐ内側のいわば膜に鏡像が映っている(例えばダイアモンドの地球に黄金の人類)

Cその人類の思い描く不完全な幻像世界(想像力は限界なし)

子供の頃、マーブル飴だったか白い丸い硬い飴玉があった。うまく2つに割ると中に色の異なる層が見えた。それを思いだして。



錐子オババのステップ4 9月21日月曜日窓から森を見る

錐子オババの、薬無しでは気ままに早鐘を打つ心臓が、実は2020年令和2年の秋彼岸の頃、子供のみたく、手放しで喜んで飛び上がっていた。2016年末に腰痛を起こして以来の妙な聖霊探しの旅が、一つの山場に達した感があったのだ。


ドイツのフランス寄りにある小さな保養地バートミュンスター 、他の地域とはやや異なる、山と川に接したこの町がナイチンゲールや笑いカワセミの声のする、自然の息吹に満ちた町であることはわかっていた。そう認識していた。


確かに、日々うまくいくとは限らないのだが瞑想まがいの行為はしていた。理屈としては「唯一無限存在」の「イデア」の「ホログラム」は、つまりいわゆる「創造主の創造」である「オリジナル地球」は、

俗に極楽、天国、浄土と命名されていて真善美に満たされた場所である。


「と言うか、実はそこしか存在してないんだよねー、と言うか、それ以外に存在しているように感じるこの欠点だらけの世界って存在してるはずがないでしょうもん」

と、錐子は自分だけが理解できる羅列で言葉を当てはめてみる。


「あたしゃ、力の限り信仰してるよ、極楽はあるんだ、死んだらそこに行くんだ、死ななくてもいつもそれだけがあるんだってね。じゃ、今目の前にある世界、自分のこの肉体は存在しないのかって、当たり前じゃん、あるはずないよ、五感と脳が作り上げた幻さ、ま、映画マトリックスだわね」

錐子はこれまた存在しない話し相手に向かって、ゆっくりと考え考えしながら定義づけた。


目の前の見たくないものを見ないために、錐子はできるだけ念じて過ごした。「本当のあたしは極楽の住人である。テレビの4Kどころではない100Kという文句のつけようのない世界の、最高の生物の一人である。そのはずだ。そう信仰することに決めている!!」


バートミュンスター の二年がすぎようとするこの秋彼岸頃。

借家のすぐ後ろの療養公園の、重なり合う枝葉と木漏れ日の下に座っている気分で、青空、適温、微風、花鳥、リス、蜂はいるが蚊はいない、錐子オババは呟いたものだ。

「ここってホント天国さながらだよねー」

窓から、極楽生活を夢想していた。

そして気づいた、現に、一種の極楽に暮らしているのじゃないか??!!


「えーっ、あたしったら今気づいた、あたしが極楽世界を思念していたら本当に極楽のここに来てるじゃない!!」

時間は錐子の認識とは関係なく動いているが、錐子の中で時空を超越して「思いが現実化する」という法則が働いていたのだった。それを齢75歳にして自らの身に見たのであった。

「バートミュンスター は極楽のような土地、というより『極楽』だったのかー、あたしの思いが創造した自然だったのかー」

「そういうことだったのか〜 

あたしはもうパラレルワールド極楽に居るんだ〜」   

                   一巻の終わり


        *********


三枚の鏡の中に立ててみる 蝋燭の火の無限に仄めく

なほ残る捨てるべきもの幻の被害者意識 幻の悪

聖霊の視点に立つか 幻の人間意識に振りまわさるるか

遂に知るここ極楽(ドイツ)に住む我と 虚実の仕組み(仮相と実相)信仰したれば

もう一押し、とばかりに遭ふけふの難この黒雲をあなたに返す

******




       爾来2020年10月8日まで(仮想肉体と人間意識)

2020-10-09 報告


2020年10月7日====


「もう嫌だ、うんざり、右へ左へ引き回されるのは。休暇を取ろう、顔、見たくないわい」

錐子オババは、スマホをパタンと閉じる。自分の方が一瞬より早くJBの声をシャットアウトした。

(あんな元気そうな能天気な声音で、整体師が来て施術してくれたらすっきりした、次には心療内科医が来て、もう大丈夫なようならまた上の心臓内科病棟へ移されるそうだ。ーーで、どんな気分なのーーうん、今は良くなった、だと?)


その一日前 10月6日========

午後16時ごろ、

珍しいことに何の連絡もなく20時間経った後、

JB自身がやっと集中治療室らしきところから電話してきた。

話を聞いたその時からどんなにあたしが対処に苦悩したことか、知りもしないだろうけど。

(そう言えば逆に錐子オババも安らかに眠っていて、おなじみのDiakonieの病室で何が起こっているか知らなかったわけだが)


知らぬが仏であたしは眠っていたが、その時人生のどん詰まりだった。

考えられる限り最悪の事態、1年前にすでに微かに脳裏にも浮かんだことのある最悪の事態。

気が狂ったJBが、彼の伝説の曽祖父のように精神病院で死ぬ、と言う二の舞が起こるのではないかと言うただの不安空想。

それはすでに昨年も可能性があった、悪夢のような図柄が。


それまでの日々========

8月、検査に出かけた大学病院で心臓内に血の塊が発見され、その解消のための処置入院。

9月退院後、下旬、JBの寝言、あるいはうわ言が一月ほど続く。

水分排出されないため100キロの、風船のような顔と体と脚、

息切れで眠れないため睡眠薬を欠かさない日々は相変わらず、

悪い条件が揃った。

肝臓の解毒作用が働かず異常行動が起こる、そのパターンが(また)発現した。


金曜日だった。目を瞑ったまま、妄想のままに何か食べたり、

パンを千切ろうと指や、テープルの金具を力任せに曲げようとし、

誰かが彼の妻と娘?を犯しにきたので、1、5メートルの扇風機を抱え上げて戸棚と戦ったり、

戸棚を意味なく掻き出し、また入れようとするが目を閉じているので尚更めちゃくちゃにしてしまう。

薬関係も何かをするつもりなのだが結局全部を床にぶちまけてしまった。

それに気づかない。


数日後、水曜日にはまた、知らない人物が、テレビを見にきたり、ビール販売を始めたり、透明な人影が出たり消えたりした。

それらをリアルだと思い込んでいる。

錐子が言葉にしてはっきりと、妄想だよ、と言うと、妄想だと認めるわけではなく、無礼な人々を正常な頭で批判したり対処を考えたり、理由を探ったりする。

妄想と理性とが同居するそれこそダリの世界のようだ。


幸いにも。木曜日はホームドクターの予約があった。

JBの様子を見たドクターは即、救急車を手配した。

おなじみのDiakonie病院に入院。10月1日木曜日。


さらなるハプニング========

水気が抜けて体重が10キロ落ちた次の月曜日から火曜日にかけての夜、

心神喪失、大暴れ事態が起こったらしい、JBは手足を縛られていたらしい(らしい、と言うのは唯一の情報がJB自身が医者からわずかに聞き得た話、伝聞であるので)。

もし家で大暴れされたらと、すでに錐子は案じていたのだった。

すでに家の中もかなりめちゃくちゃにしていた。(二人部屋の病室に彼一人きりだったのはせめてものことだった)


正式な妻である錐子に何の連絡もない、それには理由がある。

おそらくJBが身元引受人を錐子に指定しなかったのだ。

それは錐子が自分を老人ホームに押し込めるつもりだと、邪推ないしは正解、しているからである。金銭的な問題以外にホームへの悪い思い込みもある。


さてどうする、JBからの電話で最悪の事態が起こったことを知ったが、あたしには誰一人役に立つ話し相手がいない、

そうだ、今日は火曜日、ホームドクターが午後も開いている。

時間は? まだ間に合う!


電話する。四十代のルーマニア人女性ドクターは、OMGと言った。

精神病院へ強制的に運ばれているのかもしれないと言い、妻が関与できない場合は公式の弁護人がついて世話をしてくれると言う。それは何よりの話だ。


いつもになく錐子オババの手足が冷たく少し震えている。それを感じている。

(かなりのショックなのだ、流石のあたしにも)自分に言い聞かせる。

さあ、どうしよう。


一説あり:これも何も悪いことではない、起こることに無駄はない、全て起こることはうまく受け入れれば良い意味が生じ、あるいは別の意味では、彼自身の魂が決めた人生のパターンが完成され、十分に体験できると言う特典までついている。

あの世に戻れば、よくぞ耐えた、屈辱を物ともせず、とヒーロー扱いされるのだろう。

さあ、JBよ、自分の親族が残した鬱憤を十分体験し、雲散霧消、晴らすべし。


それはいいが、あたしはどうする。どれを選ぶ?

錐子オババの心は千々に乱れていた。この幻像世界での人間意識の損得に、仮想世界独自の法則の真偽に、聖霊世界からの配慮のさまざまによって。


自分の心の奥を覗き込んだところでそこに正解はない、分析、理解を諦めよう、どうせ間違う。むしろ無心にして正解中の正解を待つでもなく待っていよう。

このハプニングが、無用な考え方の癖を捨てるべし、と言う契機であろうと、

逆に、むしろ喜ばしい展開であろうと、吉しかない、こう考えると。


しかし、現実的には(つまり幻像世界的には)そろそろ死ぬのが楽だろうに、あとの時間は闇か苦しみ、不尊厳、不可能のみだ。

それをまだ続けるのだろうか。

確かにその(JBに言わせればあたしが嘘つきのせいで、あたしに言わせれば彼の器の小ささのせいで)苦しめあった関係の当然の余波として、あたしは聖霊と結託して別世界に進化しようとするのだが。

しかし、夫婦二人のいざこざにとどまらない、厄介な話もある。

トバッチリを受けた三男坊のためにも真正な祈りが必要だ。例え自ら決めて味わっている仮想の苦しみであろうとも、少しでも多過ぎたりしないように、短時間で済むように力を貸したい。

それくらいの他人の宿命への関与は許されるだろうか。


どうしようもない人間意識の泥沼だ。

飛躍!

そうだ、彼の魂とあたしの魂に話し合ってもらおう。いつも彼らを引き合いに出そう、そうすれば実相の完璧さをいつも思い出せるから。===結論。


錐子オババの人間意識は、よれよれになって、やっとここまでたどり着いた。

こんな風に祈ってみた、あるいは独り言を言ってみた。


「難し過ぎますよ、あたしの頭には、もう限度です。

OK、わかってます。ハプニングを人間意識で分析しても大した結果は得られないんですよね、とりあえず押しのけますからね。光へ転換なりしてください!


整理プラス祈り

JB仮想人間意識にとって、最も価値あるふさわしい移行となりますように(死の国への)、外見はどうでも良くて、最も進化形で終わりますよう! 

JBの聖霊さま、そうそう、本当にお世話になりました、彼のこんな最低の姿が私を苦しめる役割だったとはまさに傑作です。誰でもできる人生ではありませんね。拝んでもいいくらいだ。だってこれこそ愛だよね、あたしへの。」


「JBよ、あなたはこんな人生を体験しようと思って生まれてきたのよ、そしてその最低の姿を持って同時に私を引き揚げてくれた、そんな菩薩的使命も持っていた、そしてさらにもう一つ、共感によって先祖の苦悩の想念を消化した、昇華した? すごい働き者だったのね、怠け者のように見えたのは皮肉だった」


恐らく最大のプレゼント========

まるで日本の梅雨のような感じでドイツの9月が過ぎていった。台風はない、時に嵐はくるがここには来ない。

今日は、10月8日、錐子オババの長男の命日である。20年が過ぎた。


目覚めると何となく物悲しい心地がした。まだ命日だとは思い出していない。

それから思い出して自動的に呟いてみた。(神さん、これからも話し相手になってくださいね)

そしてやっと、毎年の悲しみとは違う考えがもらえた。

ポツンと言葉が降ってきた。

「悲しむ日ではなく、彼が全力で生きて、そして楽しい世界へ移った喜びの日ではないか?」


錐子オババのたるんだ皮膚に笑顔のシワがたくさん浮かんだ。

漣のように嬉しい気持ちが広がった。天地がひっくり返ったようなものだ。

パズルの最終局面が完成しそうだった。もう怖いもの無し、とでも言うような。


長男坊主は、よくぞ全力で正しく生きてきたね、金メダル!

JBは、よくぞ全力で廃人の姿を晒したね、金メダル!

、、てな風に、

聖霊ワンダーランドでは称えられるのだろうか、可笑しい。


     *************


この心隅々にまで届けよと念じて暁光 これわが仕事

秋冷の部屋広々し 一葉の幼なの姿光れり壁に  

祈るのみ 男盛りの息にかかる世間の圧をスカイプ伝ふ

汝が生を全うしたまへ 皮肉とも見ゆる三方同時の救ひ

*****




     仮想か、そうには違いあるまいがより良い仮想をありがとう

2020-10-18 報告


==20201016金曜

・この仮想の地球において神に満たされた生死を探求する旅、日々に更新されていく。

・昨夜眠るまで、この人間意識のナンジャモンジャを握りしめている自分の手を開こう、という思いでいた。

・目覚めると心の重しがなく、新しい思いが湧いてきた。

(コロナがなければすでに決裂だったはず、しかしこれも同居を続けよ、という天の配剤とみなそう、新しい生き方の提案を彼の上にふりかけてみよう。このスタンスは新しい。これまではいかに彼の悪癖を感じないように対処するかと言う考えであった、つまりそう思うことで悪癖をしっかりと存在させていたのだ)

・「2人で新しい可能な生き方を考えていこう」と提案すると、これには彼も賛成した! 何しろスタスタ歩ける、奇跡の回復を示しているのだ。


==202010土曜

・エイ!とばかり、「夫婦ではなく、友人として関係を築き始めるのよ」と言った途端、彼は案の定ショックを示した。ショックなの?と、それに追い討ちをかけたあたしもなかなかの神経になった。全く別人だもんね。

・多分そのせいで、非難行動として見下しが少し始まった。ここ数日全くなかったものだ。朝はごめんなさいまで言ったのに、あたしを起こしたことで。


・彼の頭はかなり機能不全になっているが(自宅での妄想の事実を全く覚えていない)それだけに感情的になるだろう。ここ1年の責任転嫁、見下しと悪口雑言は酷かった、稀になっていたとは言え。

・退院が月曜日だとか。日曜日はどうなるか、その後は聖霊たちにお任せですよ。どうしようもありません。あたしの意見は決定している、今や。しかし彼が立つ瀬も必要だ、あまりに追い詰めるのは注意



本番となる====1018日曜日


夜もすがら意味を問いても不確かに 打つ手思えばどん詰まり

朝4時のやおら浄化とネガティブ雲散、

ピンポイントでJBめがけ放つ 愛と光の矢


朝10時ごろのこと、くる日くる日の秋の長雨   


人間意識のどん詰まりには 楽しい食事、きれいな景色

お決まりの


窓にあつらえられたる錐子ワールド

黄葉の大木、山は早やつづれ織りなり、民のかまどの煙立ちのぼる


茶色のリスの好きな大木に 格好の枝は斜めに


「今日も見せてくださいな 敏捷なリスを」神さんに言う。


それから

誰のためだったかもうわからぬが気楽に10本の指合わせたら


やがてJBの頭の中を捜索中

病室でのあの錯乱状態の夜、

意識も記憶も全くない、と言うことは、潜在意識が働いていたわけだ


ピンポン! 飛躍が起こった、量子的飛躍?笑 

「彼の背負っていた たくさんの父祖の怨念が発散されたのだ、あの夜に」

またもや、有無を言わさぬ真実の声ならぬ声が。


錐子オババは飛び上がり、涙を流し、錐子オババは笑い始め、自分の笑い声を聞いた。

そうだったんだ、その意味だったのだ、そうに決まってるよね、神さん。


その時も時、50メートル先の10メートルの木の枝に

茶色のリスが現れた。

楽しくて、嬉しくて、石火の如く駆け回る、上へ下へと葉隠れに


黒い小鳥たちも、つられたように枝を飛び交う。

そのうちに

リスは空へと飛び立った、小鳥に変身したのだった。


人間業とは思えないJBの40年来のしつこい病、毎年毎月毎日悪化して見るも無残な廃人のさま、

加えて悪顔、悪癖、悪口、悪念、100キロ超のせむし男の汚い長髪、象のような脚、歯のない口腔、ゴミを生産、女物収集、昼夜逆転

なぜにここまで、モンスターとして生かされている。(あたしのことは別として)


本当にJBが今その使命を果たしたとして、

上記の全てが消えたる不思議 あたしの目の前から。あたしの心から。

(実はもう一つの理由はわかっている。たくさんの有志の愛念送信と浄化の試み、それらなくては考えられないことを)


彼は使命を果たした、もう済ませた。あたしももう彼という醜い鏡は要らない、十分見つめて自分を叱咤激励してきた。

昔、27歳の若者だった時の姿が思い浮かんで無理がなかった。20キロ減量。

JBの瞳が時に美しいのをあたしは知っている。

やっと嫌なものを捨てることができたのだ。


錐子オババの頭の幻が、切り替わった。違うワールドだったそこは。

彼を信頼できた、尊敬できた、あんな難事業をついにやり遂げたその男。

親しみが沸沸湧いた。触っても平気だ。むしろ触りたい。

すぐにメッセージを書いた。ダーリンと呼んだ。新しい愛の形を作ろう、二人で。もし君も受け入れるなら。

恋愛でもない夫婦愛でもない、友情とも違う。(ソウルメイト?)

うれしーと付け加えた、満面の笑顔の写真を夜に送った、夜になっても世界が変わらなかった。


この今を喜ぼう、と案じる夫に告げた。

絶望の先に捨て身で掴んだ飛翔の枝、一個の小石、何を掴んだのか、シカとは分からぬがこの喜びを失うまいぞ。

これを信じる

信仰の力を。


      **********


華やかに染められて山 秋となる 樹形の個性楽しも集ふ

わがいとふいみなきつまのさがみつつ 世話が苦になるとふにあらず

黄金色したるシーツにくるまれてひまはりの夢 愛のうてなに

もうやめよ 考えることの蟻地獄たましひたちに会合たのむ

あらがへぬ賜ひしコロナ 対峙して言葉つかはず二人を委ぬ

思索にて量子の世界知りえたるギャーティギャーティプリンタ歌ふ

使命終へ仇同士が嬉々としてハグする日の来 意味の逆転

息のために役目無理とも引き受けし 男と彼を耐へたる女

魂の告げくれし汝が生の難 人間同士じゃ分かり合へまい

*****




     そこまでは考えてませんでしたけど! 錐子オババの中の親切な存在

2020-10-30 報告


10月23日金曜日、冬が始まるという日、時計が冬時間に切り替わるのかな?

10000Hzの音を聞かせるという提供にぶつかったので、この文明の利器YouTubeを使って流している。今日1日が終わるにあたりちょっと落ち着いてどんな日だったか、意味ある日だったか考えてみる。


結局その夜も、全く眠れずただ横たわっているという無駄な時を過ごした後、しばらく眠り、目覚めて神さんと何となく世間話。

まず一人だけでも幸せになろうとかフレーズが流行っているが、そんなものと関係ない年月だったので想像力がない。考えたことがない。どんな状況なら自分が幸せと感じるのかがわからない。

1日生き延びるだけで御の字だった。第一自分だけが幸せでいいとは思えない、他人の幸せが自分の幸せの副産物として生じるとかの理屈もあるが。

私も含めみんなが幸せになったらそれが私の最高の願いであろう。


一応、その結論で良しとして、

ペースメーカーに三個目の電気ショックセンサーをくっつけるための手術を午前中すでに無事に終えたJBを、Diakonieに見舞いに行く準備にかかる。


==プロローグ

鍵よし!

家を出て20メートルくらいで、雨がぽつと当たる。

傘、青いのを準備しておいたのに持って出なかった!取りに帰る。

4つのドアを通って自宅玄関まで。

青い傘はもう古くで汚れているが、水の切れや仕様がよくて便利ではある、ただ重たすぎる、最近安物ので軽いのを買った、それで傘を捨てる方法を探しているが今日はまだこれを使うのだ。


さて、傘を追加して、4つのドアを通って通りに出る。30メートルで、

あれ週間チケットがない、となる!

また帰る、別に買うのもシャクだ。

そうだった、昨日の上着に入れたままだった、全く思い出しもしなかっった、なんてこった!良かった見つかって。どこに入れよう、取り出しやすいところ、おおこの胸ポケットがいい。

40年来の黒いビロードの上着だ。


時間がギリギリになった。スマホに入れてある時間表を歩きながら見る。

ギリギリすぎる。でも試すほかない、運が良かったら。。。

坂道と橋を喘ぎつつすぎると、もうバスが近づいていた。走る。

手を振る、もっと走る。

わ、マスクはまだ袋を開いてもいない。チケットは????


「週間券を持ってますから」と、ポケットのあれこれをチェックするがない、仕方ない一日券を買う。

座ってふと胸ポケットに気付く、そうだここに入れとこうとわざわざ考えたのだった!

「ありましたけど、ごめんなさい」とお金をバックしてもらう。もう一度ごめんなさいを言う。


駅で降りると、また最近よく起こる起立性脳貧血だ。血圧が下がるのだったかしら。かろうじて倒れるのを免れる。それでJB切望のチョコレートを買い忘れた。

次のバスで座席に落ち着いた時、あ、傘がないと気付く。さっきのバスに忘れたのだ。ちょっと慌てる。雨は小降りだ。ちょっと沈んでしまう。これまで無くしたいろいろの傘を思い出して。


==本番

病院の入り口でいつも通りに女は顔パスで通過、その時1時20分。これまでは1時間のみ見舞いが許され、次の月曜からはコロナ感染増のため全く見舞い禁止となる。

手術後の男は、動けないまま、ゆっくりまどろっこしく様子を語った。

それからチョコレートを売店で買ってきてと執拗だった。女はがっかりする、糖尿病なのに。マイナス1点。

男のスマホの上に、女が何気なく別の物を置いた時、男は偏執狂を晒してそれを妨げた、スマホ聖物化である。女はがっかりする。マイナス1点。


なおもおしゃべり。女は観察している。ふと時計を見ると2時10分だ。もし既に冬時間になっているなら同時瞑想の時刻が、いつもの15時開始が14時からに変わったはずだ。しまった、遅れてしまった、世界の動きに取り残された、

忘れたのはこいつのせいだ、マイナス10点!


しかし、冬時間移動は明日らしかった。

ならば、と女は15時に瞑想を始める。

「一緒にしたら?」と男に言う。素直に始める様子だ。

彼のやり方は一点を凝視する方法なので、目を開けたままである。

やるんだ 素直! プラス10点!

必死の瞑想だった、浄化し悪想念をお祓いし、光と愛を送受信した。特にJBにも。


間も無く黒人の外科医が入ってきた。

2年前のペースメーカー設置手術の時には、心臓が細動していたので2本しか電気ショックセンサーを入れられなかったのだが、今回自分で回復したらしく予想外に細動が無くなっていたので思ったよりうまく3本目を設置できた。今後心臓は良くなるだろう、人生を謳歌して楽しく健康的に暮らしてください。でも手術した肩はしばらく安静にね、と。


間も無く迎える死を故国で、と思って、この道を突き進んできたのだった。JBはこれから元気に生きるのか、長く。これは想定外だ。

元気に長く?!新しい人生がまた開ける?!

二人で楽しく、笑い合って過ごす日々、と言う願いは奥底にある。

それが可能かもなんて思っている。

新しい別人同士のように、JBの態度と二人の交流がスムーズで理解しあえ、思いやりを双方で見せている。あたし自身がこれまで彼に優しい気持ちを持ったことがなかった。仇同士だった。


あの狂乱の大発作の魔法、その解釈の魔法であった。(要素)

それが二人の心持ちを柔らかくしたわけだ。(結果)

しかしここが摩訶不思議な部分なのだ。錐子オババの夫への人物観が黒から白へ変化した。霊的な解釈の影響で。(甲の変化)

夫の方も関係改善に参加できるほどの心境に変化していた。(乙の変化)


自分だけ幸せになっても意味がない、という錐子オババの個人的思考(方向性)

それで彼のほとんど奇跡的な回復 手術で明らかになった。誰にとっても想定外のことである、(精霊的配慮)

すべての物理的精神的理屈が見事に合致した、錐子オババの世界では。(甲の見解)

こちらから別れの握手(指)これもこれまで無かった習慣である(甲の行動) 



20201024土曜日

(JBの邪魔が入っても、負けずに明るく希望を持って笑う)


20201025日曜日

(新規巻き直しのこのチャンスを無駄にしないよね、お互いに!)


20201027火曜日 ついに退院を許される。4週間の入院であった。

その夜と水曜日の夜、おかしなことに熟睡した、何も考えずに眠たくて。何だこれは?


そしてその後の二日間の間のいつだったか、思い出せないのだけれど、あたしわざわざ彼の部屋のドアを開けて2回目に告げたのである。彼が忘れているかもしれないので。

「あたしは変わったのよ、あんたに対してね。信頼と尊敬の気持ちを持つようになったの」

この変革が起こったのは10月18日だったのは前回書いた。すぐに彼にメッセージで告げておいた。その後JBにもちろん説明を求められたが、「それには3000ページもかかるから省略」と返事しておいたのだった。JBも珍しくへへと笑って追及しなかった。あたしが瞑想してるのは知っているのでその方向で推量したのだろうが。


20201029木曜日 

午前中の瞑想というかサシの話し合いの時に

アカシアの黄金の葉っぱが全て落ちてしまった朝

窓のうちでは耳を疑い ヘッと失笑するような思いが落ちてきた。


翻案すれば

「これまで幸せも愛も欠けていたそなたの38年であったが、これからは幸せと愛に満ちた時間にしてあげよう」みたいな。


錐子オババは失礼にもニヤニヤして

「本当ですか、それ」などと呟いている。

突飛すぎてついていけないらしい。

そのあとはお定まりの無言であるので自分で考えるしかない。


しかし、その瞬間歌友からラインが入った。あたしが破綻していないか、狂気で殺されていないか心配して。そのツーカーラインにも笑ってしまった。笑ってしまった、なんて書くのはなんて楽しいのだろう。彼女が「ウヒョ!」と飛び上がっているトラ猫の絵文字を返してきたのでこれにも笑ったのであった。


(ここは明らかなうわ言:

歴史とは、日々に一瞬ごとに愛と光と希望と知恵の波動が、負の想念の沸き起こるのに対して 衝突によりお互いにできるだけ消し合ってきた成果の事実である。愛と希望の想念を送る人数が少なかったのかもしれない、でも今はこうして増えていってますなるほど。

すべては仮想世界だけの話であるが、とりあえず光が、必須のちょっとしたヒッグス抵抗(物質の意味)を受けながらも、それを物ともせず推進しているのだが、それこそが幸せを認識するための真理の仕組みである。

われわれは光のヒーローなり、渦巻いている負の想念を消滅させるべく光を放射して進んで毎日対抗していきます。

今日1日の彼の人に降り注がれた負の想念はその日その日で消滅させていきましょう)



==本当のエピローグ

冗談だとつい思っていた愛と幸せのプレゼント、

午後の集団瞑想では、これまでいつも自分に禁じていた幸せをしっかりといただきます、と返事できた事は素晴らしかった、涙が流れた。

これまでの残念な関係の時間が惜しまれる。

同じような事例が周囲にもある。理由は異なるが人間意識と心理の罠に捕まって身動きできない時、別の選択もある、ように思われる。


     *********


バスに遇ふ世界に一人 知り合へる中国人なりえにしあるらむ

長年の汝を厭ふ癖 ひんやりとせる体より手を差し延べる

冬時間となる昏き夜 みのうちにともしび温し希望の失せず

この先の不安は用無し 大丈夫皆して幸せさうと決めたり

幸せの内容とんと描きえず むしろ自分に禁じて恬澹

幸せとふ もの世にあるを忘れをり今を生き延び明日に構へ

揺らぎつつ我が灯台の消ゆるなく 辿り着きたる浜ほのぬくし

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