第8話不思議な娘との出逢い

翌日。

学校に向かっている途中、身長が150cmないぐらいの女の子が声をかけてきた。彼女は髪が短く、結野彩良先輩の顔とどことなく似ていた。

「おにいちゃん、東絵(とうかい)高校に通ってるよね」

「えっと、おにいちゃん?通ってるのはそこだけど、君は誰なのかな」

「私?私は夕依(ゆい)だよ、中学一年生。お姉ちゃんがおにいちゃんのこと、いっぱい話してる。お姉ちゃんがおにいちゃんのことをうぶっていってた」

「うっウブって。ユイちゃんだったね、君のお姉ちゃんは誰なの」

彼女にたずねるといじわるそうな笑みを浮かべる。

「おっしえな~い~。あっ急がなきゃ、またね~お・に・いちゃーん」

彼女は可愛い声で言い、走り去っていった。

彼女の姿が見えなくなるまで立ち尽くしていた。彼女は誰なんだろう、一体、彼女が言っていたお姉さんとは誰のことなのか。

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