一 勤めの合間に(現代語訳付き)

勤めの合間に心を休めまず一句


給料安き管理職に残業せよとは無理とぞ思ふ 暇盗人



黄金色のつりをな貰うべしと水の流れに沈めるに波間に消え行くを見るも楽しも


いつもならず出でもせず催すまでももどかしく溜め息ばかりいづるものかは


力抜き痛み申せぬ秋(とき)の心安きについぞ長きにすまほなどせし狭き戸間なり



な・いきむべしとの教えに安らかに落としたまへとせんに固きままに落ちぬは悲しきかな


先頃暑中固くありてむずかしかりしに坐薬など入れてけふはありがたきかな 蘊蓄斎


現代語訳)

仕事の合間にトイレで一服して一句捻出する。

管理職は残業つかないので残業を押し付けられる。無理だぜよ。

落とした時にお釣りを貰わないように水を流しながらいたすとき、波間に消えていくのを見るのも面白いものだ。

いつものように出なくて催すまで待っていてもため息ばかり出るよなあ。

固いとき力を抜いてうまくお出ましになったときの安心感。そんなときスマホを長くいじってしまうよなあ。

いきんじゃいけないよと言われてお釣りを貰わないように落としたいのだが、固いまま落ちてしまって水が飛び散るのは悲しいものよ。

夏の暑いときは固くなってしまうので座薬というものはありがたいものだ。

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