ひとのあそびなり(現代語訳付き)

狭し戸間にて起こりを待ちし間、無聊を慰めんとつれづれに書きとめ古めくふみをいたさんとするや一人ごちたるのおもしろさ

しものことをさもやんごとなき風にあらわさむこと珍にて知恵をばやたらにつかうにひとのあそびにてそうろうや

このよに見知らぬひとやおやこまでをころすひと、おほかればそのやうなひとのこころいかばかりに貧しからんや あるひは故あってころされたひとのそのひとに対することばいかばかりにあらんや このようなあそびもせぬひとなるかな おしはかれぬ おそろしや


現代語訳)

おトイレに入って催すのを待っているとき、暇なのでこんな書物(かきもの)を擬古文で書いて遊んでいます。独り言を言いながら面白い遊びだわい。

おトイレネタをさも大事(おおごと)のように書かねばならないので、頭をやたら使いますな。人間でなけりゃ出来ない遊びだわい。

新聞では見知らない人や親子でも殺してしまう人が結構いるけれど、そんな人達はそんなに貧しい精神世界をしているのだろう。あるいは殺される原因を作った人も加害者に向けた言葉にどういうことか言ったのであろうか。このような暇で知的な遊びも知らない人なのだろうなあ。分からない。恐ろしい。

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