前話の、父を喪った哀しみよりも人を殺めた事の方が、哀しく恐ろしと泣く一加さんのシーンも好きだったのですが、今話の貞任お兄さんの戦仕度、兄と妹の場面は更に胸に迫ってきました。
「我こそは阿弖流為なるぞ。」
は、ちょっとおどけた台詞だったかと思いますが、東北人の私は、それにきゅんとなりました(笑)
作者からの返信
コメントありがとうございます。
本作は「白糸姫伝説」と「陸奥話記」を元にした香竹版前九年合戦記であるものの、大分史実とかけ離れた展開となった部分が多々あります(頼時が討たれた津軽戦の顛末や、黄海合戦以降の戦いも敢えて原典に逆らう香竹の創作展開が多数を占める)。
主人公の一加と義家以外はあまり人物の肉付けを考えずに(と言ったら語弊があるものの)書き始めてみたのですが、話を進めるにつれ不思議と貞任はじめ重任その他の人物達が上手く自分達で好きなように動いてくれたおかげで、香竹が勝手に考えたかなり無理ある展開も最後には彼らと共に物語の中にぴったり嵌まってくれたので書き終えてみて驚きました(因みに元親は鬼切部戦経験者を頼義側に加えるため、双子達は作中の時間経過を判りやすくするために創作した人物達ですが、いつの間にか本作になくてはならないキーパーソンになりつつあります)。
自分の考えた作品ながら、一加や貞任達の行動を香竹が追いかけながら書き進めていたような、なんとなく書いていて不思議な感じが残る物語です。
ありがとうございました。
追記:
阿弖流為といえばもう一人の闇の主人公、母禮の化身たる漆部利兄貴がこの後宿命のライバルとの戦いを繰り広げますのでお楽しみください。
また遊びにきます
作者からの返信
コメントありがとうございます。
お待ちしております。