2話編

アディ「冒頭からお前は何でこんなに喧しいんだ」

ミュー「何でワタシが悪いみたいになってんだよ!アンタだよ!アンタが爆走するのが悪い!?」

アディ「別に普通に走ってるだけだが」

ミュー「お前のバケモノ体力と一緒にすんな!乗馬慣れてないんだよ!」

アディ「慣れろ」

ミュー「鬼か!」



ミュー「見開きどーんでお馬さん恰好良いのは事実だけど、はるか後方に護衛の皆さん置き去りじゃねぇか」

アディ「気にするな」

ミュー「そこは気にしようよ!何でアンタそういうとこズレてんだよ!」

アディ「最終的に合流できたら問題ないだろう?」

ミュー「問題ありまくりだわ!」



ミュー「まぁ、小僧呼ばわりに腹立ったのは事実だけどさー」

アディ「俺が認めたというのに小煩い奴らだ」

ミュー「いや、普通そうなるでしょ。不審人物レッツゴーだよ、ワタシ?」

アディ「そう言いつつのっただろうに」

ミュー「ネタ寄越せつったのお前じゃん!」

アディ「寄越したお前も同類だ」





ミュー「そういや、アンタ当たり前みたいにヒトの頭ぽんぽんするのやめない?」

アディ「丁度良い高さなんだ」

ミュー「ワタシの頭は手置きじゃねぇからな!?」

アディ「大きさと良い、高さと良い、絶妙の位置にある」

ミュー「聞けよ!」

アディ「褒めてるんだぞ?」

ミュー「ど・こ・が・だ!」



ミュー「そして、悩むワタシにトドメ刺すし、じゃがバター奪うし……!」

アディ「事実を指摘しただけだ。あと、隣で美味そうな匂いをさせるお前が悪い」

ミュー「何でもかんでもワタシに責任をなすりつけすぎだと思いますけど!?」

アディ「仕方ないだろ。お前が発端なんだから」

ミュー「理不尽!」



ミュー「そういや、エーレンフリートってワタシのこと嫌いすぎじゃね?」

アディ「嫌いまでは行ってないだろ。目障りとは思ってそうだが」

ミュー「それのどこが違うのさ!」

アディ「敵と判断したらライナーが止めても斬り捨てにいくぞ、あいつは」

ミュー「物騒すぎないか!?アンタの近衛兵!」



ミュー「こうやって見ると思うんだけどさ」

アディ「何だ?」

ミュー「アンタ、私の前だと、本当にどうしようもないほどにただのにーちゃんだよね?」

アディ「何か悪いのか?」

ミュー「いや、悪くないんだけど。ないんだけど、ワタシの憧れを返せ……」

アディ「は?」

ミュー「ワタシの推し……」



アディ「何をどうやったら馬の首にしがみついていながら落ちそうになるのか」

ミュー「お前がアホみたいな速度出すからだよ!」

アディ「助けてやったのに礼もない」

ミュー「そもそもワタシが落馬しかけたのは、アンタが馬に無理矢理乗せた上に爆走したからだよ!お前のせいだよ!」



ミュー「自分で言っててなんだけど、この状態のワタシにハッタリ云々とか絶対無理でしょ。生きてるだけ褒めて欲しい感じがする」

アディ「だからといって、いつまでも侍従服というのもアレだろうが」

ミュー「そもそも、ただの小娘のワタシにハッタリきかせろとか無理じゃん。無茶ぶりじゃん」



ミュー「トルファイ村はこう、落ち着くんだよねー」

アディ「そうなのか?」

ミュー「うん。……そして、村人の皆さんを驚かせるとか酷い王様ですね」

アディ「対策に向かうと先触れは出してあったぞ」

ミュー「そこにお前が行くという内容は?」

アディ「なかったかもしれんな」

ミュー「それだよ!」



ミュー「へろへろになってる護衛の皆さん超可哀想。そして、馬に残されるワタシも可哀想」

アディ「自力で降りられないとは思わなかったんだ」

ミュー「アンタとワタシのサイズ差考えてからモノを言え」

アディ「降ろしてやっただろうが」

ミュー「無理矢理乗せたのもお前だからな!?」



ミュー「ヒトが色々悩んでシリアスやろうとしてたのに、猫の子みたいにつまみ上げるとかマジ酷い王様」

アディ「お前が俺から逃げようとしたからだろ」

ミュー「だからってつまみ上げることないじゃんか!年頃の乙女に向かって!」

アディ「としごろのおとめ……?」

ミュー「その顔止めろ(真顔)」



ミュー「せっかく真面目にシリアスなセリフや内容での引きだというのに、つままれたままのワタシ、可哀想……」

アディ「お前らしくて良いんじゃないか?」

ミュー「何でだよ!」

アディ「こう、重くなりすぎない感じがお前らしいと」

ミュー「良い感じにまとめてるけど、つまんでるのお前だからな?」



ミュー「まぁ、この引きからの次回乞うご期待!って感じ」

アディ「良かったな。良い引きのシーンがあって」

ミュー「お前がつまんでなかったら、もっとステキにシリアスだったけどな!」

アディ「逃げようとしたお前が悪い」

ミュー「つまむお前の方が悪いわ!」


以下口論なので割愛!

(終)

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