第4話 リンク

「wifiの問題じゃないね」

名探偵ヨーコは続けて言った。

彼女は細かく原因を追求する。

しずかに謎に迫っていく。


「wifiの問題じゃない?」

私は聞き返した。

であればいったいなんの問題なのだろうか。

名探偵ヨーコはさらに頭をフル回転させているようだ。


「そうね、ねえ、そのサイトのURLどこで知ったの?」

ヨーコはそう聞いた。

回線の問題ではないことがわかってきていたので、彼女は出どころに問題があるのではないかと考えたようだった。


「ここだよ!」

私はサイトのURLをLINEで彼女に送った。

私はそのサイトから全部が100円で買える店を見つけていた。

そしてそこでこのMACを手に入れたのだった。100円で。


「これは、見えるわね!ってハルのパパのサイトじゃん、え?いいの?」

ヨーコは聞いた。

彼女とは付き合いが長いので、彼女も私とパパが直接連絡をとっては行けないことをしっていた。

そして彼女はママとも仲良しだ。


「直接連絡取ってるわけじゃないからギリギリオッケーだと思うけど」

私は言った。そう、これは一般的に公開されている情報だ。パパはすこし有名なクリエイターになっていて広くクリエイターになる方法を発信していた。


「ハルママ怒らないといいけど」

ヨーコはそのことも心配してくれた。

彼女は全員の心配をしてくれているのだ。

私も細かくは知らない、ただなんとなくパパとこっそり直接会うことが禁止されているのだ。


「URLありがと、読んでみる」

彼女はそう言いながら、リンク元である、パパのページを読んでいた。そして最後まで読み終わった頃に、不思議そうなにこちらを見た。


「あれ?リンクなんてある?」

ヨーコは私に聞いた。

彼女のスマホには見当たらなかったらしい。

そんなことあるのだろうか?


「最後の方にあるんだよ!これからクリエイター目指す人用のリンクが!ほらっ」

そう言いながら私は、自分のスマホに写っているパパのページを見せた。そして、初心者向けにはられているリンクを指差した。


「あれ、リンクないね」

ヨーコはそういいながら、私のスマホと彼女のスマホを並べてみせた。

すると確実に、私のスマホにだけそのリンクが表示されている。

ヨーコのスマホにはそのリンクは表示されない。


「え、そんなことあるの・・・?」

私は驚いて彼女にそう聞いた。

そう、私のページにだけそのリンクは表示されていたのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る