第39話 誕生(2)

剣王ライカ・クロニクルはカイトの術をもろに受け壁に吹き飛ばされた。

ライカの使った技は賢星の魔法でも止めることが難しい【光武閃 四の太刀 光流し】

この技の特徴は聖属性魔力を大量に聖剣に蓄積させ、相手に当てる際に暴発させるもので、これを避けるには躱すか、それ以上の魔法、技を当てるしか方法がないためとても強い技(型)となっている。ライカの使える技の光武閃は七の太刀まであり、その中でも四の太刀は2番目に威力の高い技でもあったが、それをカイトにいとも簡単に弾かれ、自分が飛ばされてしまうという事が起きてしまった。


(ライカ) 「な、何が起こったんだ…」

(カイト) 「だ、大丈夫ですか!!!」

(ライカ) 「あぁ、全然問題はないよ。それにしてもこんなにも吹っ飛ばされたのは久しぶりだ。」


ライカは自分が剣で飛ばされたことが衝撃的なことで笑っていた。

(ライカ) 「それにしても、とてつもない技だね。今のはどういう型なんだい?」

(カイト) 「今のは、僕もやるのは久しぶりだったのですが、刀で使う型で 神創神明流 総集神伝 白秋(はくしゅう)という技で、東の国で僕の師匠から習ったものなんです。」

(ライカ) 「刀の型を剣でもやるなんて、カイトくんはセンスがとてもいいんだね。」

(カイト) 「あ、ありがとうございます。でも、自分はまだまだ修行が足りない身なのでこれからも頑張りたいと思います。」

(ライカ) 「素晴らしい。それより、もっと強い型があるんじゃないかな?」

(カイト) 「いえ、これが今、僕が出せる精一杯の技です。この上もあるんですがどうもまだできないみたいで…」

(ライカ) 「よし、僕もねこれが1番強い技じゃないから次は本気でぶつかろうと思うよ。よし、構えて。」

(カイト) 「え?まだやるおつもりですか??」

(ライカ) 「もちろんだよ。聖剣第1項エクスカリバーの所持者の力をもっとみたいからね。後、カイトくんの技の完成というのも見ものだからね。」

(カイト) 「は、はぁ。」


ライカは剣王という立場のため最近表立って剣を使うことがあまり無くなっていたためこの試合が楽しくて仕方がなかったようだ。


観客席から見ていた2人が、


(ギャバン) 「始まったな、ライカの悪い癖が。」

(クリス) 「前にギャバンさんがいってましたよね。剣王は極度の戦闘狂だって。」

(ギャバン) 「昔に比べたら全然だが、強いものを見ると戦いたい本能がでるんだろうな。」

(クリス) 「ここはカイトくんに頑張ってもらいましょう。」

(ギャバン) 「そうだな。」


そして、第2戦が始まる。


(ライカ) 「さて、いくよ。これが僕が出せる本気の技だよ。光武閃 七の太刀 ゼルリアス」


※この技はクリスには出来ず、ライカオリジナルの技となっております。


ライカは容赦なくカイトに剣をふっていく。


(カイト) 「まじか、なら練習と思って打ち込みます。神創神明流 神義 龍殺燕・白 (りゅうさつえん・はく)」

この技はカイトの師である三上宗一郎考案の神創神明流 最強技で、その名の通り龍を殺すために作られた技。この技で三上宗一郎は世界で2番目に強いと言われている龍、《アスフィアドラゴン》を切りつけたらしい。

この技は

龍殺燕・獄(りゅうさつえん・ごく)

龍殺燕・黒(りゅうさつえん・こく)

龍殺燕・白の3つの構成で、この3つを駆使して倒したらしい。

それだけの事がありこの技はとても難しく高難度のためカイトは今まで出来た試しがなかったのだが、


(カイト) 「あれ、前までと違って力が入りすぎてない。」

カイトは聖剣を手にした事により魔力精度が上がり、身体強化はもちろんのこと、魔力操作がとても洗礼されたことにより神義が仮にだができるようになってしまった。


当然この技を受けた剣王ライカは、


(ライカ) 「なんだ、この光は・・・」


カイトが放った技の光は闘技場全体を照らし、外まで広がった。

ライカはまたもや壁に飛ばされてしまった。それもさっきよりも威力が高いため壁にクレーターが出来るほど吹き飛ばされた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る