第32話 決闘(1)

次の日


入学して次の日に決闘が起こるのは毎年ある事だ。貴族が平民に対して強さを見せつけるといった意味合いで基本起こりうる。

そんな中でも今回の場合は入学式で魔法印字で一番最初に呼ばれたのが平民(海斗)だったため貴族の中ではありえない話となっており、Sクラスでは波乱な展開となっている。

そして、伯爵家の長男である、クラム・エンポリオに対する不敬だと皆から言われる中での決闘となる。

クラムは魔法適正でいえば上位。対して海斗は魔力適正。他のみなから見ればクラムの圧勝だと思われているが…


(海斗) 「決闘場があるなんてすごいな。それもめちゃくちゃ観客いるじゃん。まいったな。」


海斗は決闘場に足を踏み入れた。


(ニコラ) 「カイト。また、大変なことになったね。もう、心臓バクバクだよ。」

(海斗) 「なんでニコラが緊張してるんだよ。まぁ、うまいことやるよ。」


ニコラと海斗が話していると、


(アイナ) 「久しぶりねカイト。」

(海斗) 「おぉ!アイナ、久しぶりだね。」

(ニコラ) 「カイト。この綺麗な女性は誰だよ!!」

ニコラがボソッとカ 海斗に言うので、

(海斗) 「そっか、紹介するね。この子はアイナノア・ベルベット。エルフでSクラスの魔法適性だよね?」

海斗がアイナにそういうので、

(アイナ) 「はい、ですよ。一応、カイトの後に魔法印字で名前が書かれたので2番目なんですけどね。」

(海斗) 「そうだったのか、それは見てなかったごめん!」

(アイナ) 「まぁ、いいですよ。それよりもニコラさんよろしくお願いしますね。」

アイナは気品のある振る舞いで挨拶をした。

(ニコラ) 「ニコラ・ミゼブラルです。こちらこそよろしくお願いします。」

いつもとは違いニコラは貴族の振る舞いで対応していたので海斗は少し驚いた。

(海斗) 「そんなこんなで決闘が始まりそうだし、行ってくるね。それじゃあまた。」


海斗はそういうと、決闘場のリングに歩いていった。


(ニコラ) 「カイト大丈夫かな。」

(アイナ) 「心配は要らないと思いますよ。彼は実力を隠しているようですから。」

(アイナ 心) 「あの時、馬車で見た光景をまた見れる。カイトの実力がどんなもんなのか見せてもらいます。」


(クラム) 「来るのが遅いのではないか?なめているのか貴様は。」

(海斗) 「ごめんごめん、さぁ、始めようか。」

(クラム) 「今に見ていろ。貴様はここで辱めを受けるのだからな。」


(ミラ) 「この決闘は私が取り仕切りまーす。」

皆は驚愕した、賢星ミラ様がこの決闘の審判をしてくれるのだから。


(ミラ) 「それでは不死のマジックアイテム。ソーサーリングをつけてください。これは決闘場フィールド内であれば死ぬことはありません。しかし、決闘ですので痛みなどはあります。そこを重々守って決闘を行ってください。それでは、ソーサーリングをつけ次第開始します。」


観客席で見ているものは大いに盛り上がっている。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る