第26話 魔力科(1)

クリス、ディア、アルスの魔力科トップクラスの人達が講堂前に現れたのだ。

魔力科を希望するものたちはこの人たちに憧れて入るといったものも少なくはない。

なぜ、こんなにも名が知れ渡っているかというと、クリス・アンドリーゼは聖剣使い第4項に選ばれたもの、ディア・パストリーゼ、アルス・ディマンケを含む3人は魔力科と魔法科で合同で行われる魔法剣舞祭において1年生の頃から優勝を飾っているからだ。

基本、魔力適正より魔法適正の方が優勢のこの世の中で永劫学園創立以来の勝ち星をあげた人達である。この3人が出てこなければ永遠と魔力科は勝ち星をかざれなかったであろう。

そんなすごい方達にみな憧れをもち魔力科に志願する人たちも増えてきたという。

(※賢星や聖騎士は魔法剣舞祭に出場はできない。)

賢星でもあるリリス・シャルロッテは17歳の頃に賢星になってしまったのと期待などから魔法剣舞祭は自主的に出場していないのだという。

クリス・アンドリーゼは18歳のタイミングで聖剣使いとなったため今年行われる魔法剣舞祭は出場が出来なくなっている。


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海斗の一撃が子爵の男、エストワール・ライラックに繰り出されてすぐ、学園の教師、講師達が速やかに場を鎮める形で幕を引いた。


(クリス) 「いやーそれにしても。今の光属性の剣撃。あれは僕でも見切るのが厳しいかもね。カイトくんさすがだよ。」

(海斗) 「いえいえ、今のは東の国ならではの型を魔法ともに繰り出しただけで、まだまだ修行不足が否めないです。」

(クリス) 「今年の魔法剣舞祭が楽しみだよカイトくん。おっとこんな長話をしていると入学式に遅れてしまうね。また時間がある時に!」

そういうと、クリス、ディア、アルスの3人はこの場を去っていった。


(ニコラ) 「カイトーーーー!!!大丈夫だったか!!」

ニコラがこちらに大声で叫びながら向かってきた。

(海斗) 「ニコラ!結構間があいたから久しぶりな感じだ。全然平気だったよ!」

(ニコラ) 「よし!ならよかった!入学式がもうそろそろ始まる。行こうぜ!」

そういうと海斗の肩を組み一緒に大聖堂へと向かった。


ニコラも同じく白いマントだったためSクラスになったのだろう。海斗はほっとした表情と笑みを浮かべながらニコラと向かった。

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