第5話 2つの刀 二刀流派 (1)

海斗は刀に触れた瞬間、辺りが真っ白になった。

その世界はなにもなくただの空間としか言いようがない世界。そんな中で誰かが立っているのが見えた。そこに歩き出すと男の人と女の人が歩み寄ってきてくれた。


(男) 「お待ちしておりました。主。この時をずっと待っておりました。」

(女) 「ずっとお待ちしておりました。マスター。」

と、俺の前で跪いたのだ。

(海斗) 「いやいや、顔をあげてください!そんなことを言われるようなこと俺はしてないですよ。一体どういうことですか??」


海斗は不思議そうにそして申し訳ないと思いながら言葉を口にだすと


(男) 「私は主の愛刀、黒夜叉【くろやしゃ】と申します。性質は主に闇属性と幻属性に長けております。」


(女) 「私は光月【こうづき】。マスターの愛刀です。性質は主に光属性、五代属性とも相性はいいですよ。」


そういうと2人は自分の紹介をした。そしてふと思った。なんで、刀が具現化しているんだと。


(海斗) 「分かった。ありがとうね。2人とも。とりあえず普通に対等に喋らない?俺も分からないことだらけで何が何だか分からないんだよ。」


そうすると2人は正座で座った。よく分からなかったので俺も普通に座った。


(黒夜叉) 「主、どこまで覚えていらっしゃりますか?」

(海斗) 「いや、正直君たちが何なのかも覚えていないんだ。ごめんね、待っていてくれたのにこんな反応しちゃって。」

(黒夜叉) 「謝らないでください、主。心が痛い限りであります。では、少しながらですがお話させていただきますね。なぜ、主が海斗様なのか。なぜ、覚えてないのか。」

(光月) 「私からお話しますね、マスター。黒夜叉はかたいから喋りずらいでしょうに。」

(黒夜叉) 「光月は主への忠誠度が低すぎるが故にだらしのない喋り口調になるのだ。少しは気をつけた方がいい。」

(光月) 「はぁー?本当にかたいひとはスグこうなるから嫌なのよね。」

2人が言い合いになり、

(海斗) 「とりあえず、落ち着け!!話はどっちがしてくれてもいいから早く話してくれ。」

(黒夜叉) 「申し訳ありません。主。」

(光月) 「申し訳ありません。マスター。」

(黒夜叉) 「では、話させていただきます。まずこの空間ですが、主の意識の中なのです。そして、私たち刀、そして意志のある武器などは主の意識の中では具現化するのです。これは主のスキルでもあり、もともともっているものなのです。超人間族【ハイヒューマン】は武器と意思疎通をすることにより120%の力を発揮できるのです。しかし、主のもっているものは強力で、幼き頃に枷として封印がされていたんだと思われます。なので記憶などが曖昧になられているんだと仮定しているのですが、主…大丈夫でしょうか?」

(海斗) 「うん、全然意味が分からないよね(笑)

まぁ、とりあえず2人は俺の刀ってことで今はいいんじゃないかな?右も左も分からないし使ったら多分、分かるでしょ。今はそれでいいよ。」


海斗が話した瞬間現実にもどって来たと思えばじーちゃんが座っていた。どうやら俺は倉庫で倒れてじーちゃんに運ばれたみたいだ。


(宗一郎) 「刀にふれたか。」

(海斗) 「ごめん、倉庫が光ってたからつい。」


そういうと師匠は話した。

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