秋の朝空


どこまでも青一色の空

雲一つなく 鳥の影も見えない

それは 一色の絵の具で塗ったように

迷いも 憂もない


秋の朝空は 高く高く どこまでも透き通っている



それなのに

わたしは もやもやしたきもちを抱えて

空をみあげてる


どうしても捨てられない夢を追いかけて

ここまできたのに

花ひとつ咲かせることもできずに

毎日 灰色の恨みごとばかりを吐き出している


ぬけだしたい

ぬけだせない

ぬけだしたい




透明でひんやりとした空のカケラを

大きく吸い込むと

無垢な赤子のように

空に向かって、手をのばした




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