止まった世界を駆け抜ける僕カッケエェェェェ!!!

カランドウ

第1話 少し未来の僕

 僕は祖国アルゼルドの国境付近にある小さな村に生まれた。

 数年前まで80キロほど村から北東に進んだ平原で戦争が有ったけど僕が物心つく少し前に休戦協定が結ばれたとかで今は平和に暮らせてる。

 っと、休戦の原因になった別大陸の先進国タートルとの睨み合いが続いてるらしい村とは正反対の海に面した都市では今もタートルとの貿易が続いてるらしい。

 この国から伝えられたとゆう休戦のきっかけにもなった銃ってゆう武器も数年経った今になると小さな村まで技術が浸透している。

 そんな時代にギリギリしがみついてるような村で、今日は年に一度のとある祭りが執り行われている。

 いや、祭りと言うには語弊があるかも?

 厳密には6月25日の時点で6歳を迎えている子供が受ける精霊契約、これが今日なのだ。

 こんな田舎でも優秀なスキルを持ってたら都心で職につける、かも?ってゆうチャンスが有るから田舎じゃそれこそ一大イベントになっている。

 まあこんな小さい村じゃ6歳の子供も片手の指ほどしか居ないんだけどね、、、

 現に去年の祭りでは3人だったし今回も僕を含めて6人と少しオーバーしててもかなり少ない。

 都心じゃ毎回300人近く参列するらしいんだから凄いよね、、、


「うん、それじゃぁ行ってくるね!」

「おう! ガツンと良いスキル取って威張ってこい!」

「うん! アベルさんは駆除依頼だっけ? お互い頑張ろうね!」

「見守りに行けなくてごめんなシュウ? メッチャ稼いでくるから夕食は期待しとけよ!」

「了解であります!」

「ああ、それとコレ持ってきな。 昼とかは帰れないと思うし適当に屋台で済ませてくれ」

「え、こんなに良いの⁉︎」

「おう! 今日はシュウが主役なんだから楽しんでこい!」

「うん!」


 捨て子の僕を育ててくれたアベルさんに貰った少し大きめの布袋をポケットに深く突っ込んで家のドアを開け年に一度の精霊回の門が開く村や町につき一つのゲートが設置された噴水広場に歩を向けた。




















 到着した噴水広場に設置された真っ黒の四角くくり抜かれた長方形の石、その前で並んでる4人の所へ近付いた。

 割合は男女で半々。

 中で僕が仲良いのは1番右側でボーっとしながら隣で話してる3人をチラチラ見てる可愛そんな少女だけ。

 名前はオルフェ、僕と2人でアベルさんに森の生態系や植物の種類、剣術とか体術とかナイフの使い方とかを習ってる。

 その繋がりとコミュ障で意気投合したんだよね。


「オルフェ寂しいのか?」

「ん? ああシュウじゃん! 別に寂しくとか無かったけど?」

「嘘つくなよ涙目だぞ?」

「えウソ! 泣いてないよまさ!」

「まだ?」

「ま、まだって、ゆうか、、、 私強いですし?」


 少し涙目になっていた目を服の長い袖で軽く振り向きざま拭うとオルフェは意地っ張りな事に無い胸を張って言い放った。

 そんな僕とオルフェに気付いたらしい話してた3人が振り向く。


「あれ? シュウくん早かったね?」

「よっシュウ! どっちが良い精霊と契約できるか比べようぜっ!」

「シュウか、お前が十分前行動を破るとは些か珍しいじゃないか?」


 話しかけてきたのは順番で女、男、男、名前はシュナ、トーラス、ベルゼル。

 僕は別に好きじゃないけど何故か嫌に好かれてしまってる。

 はぁ、、、


「はいっ! それじゃあ儀式を、、、あれ? ラヌベルちゃんは?」


 数分して真っ黒の石に触れながらヒョッコり出てきた25歳独身で都心の現役医師さんなお姉さんは5人しかいない僕らを見て頭に疑問符を浮かべている。

 その瞬間、、、


「遅れましたーーーー!!!」


 そう大声を振りまきながら現れたのは、僕が大嫌いなクソ女だ。

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