旧新年が近づく最中、

それは決して癒えることの無い傷ではあるけれど、しかしその痛みに溺れることは許されなくて。

前を向いて笑い進む人たちの強さに羨望してしまう。


私はきっとそういう人間だから、手を離せずこれからもきっと引き摺って生きていくんだろうなと、思うけれど。

せめて、せめてそれらの痛みを言い訳に足を止めるはやめたいなと思う。


傷の痛みを抱えて離さないのも、時に一人で涙を零すのも罪ではないけれど、嘆いて喚いて留まり続けるのはきっと間違いなんだと思う。


弱さは見せびらかすものじゃなくて、痛みは言い訳にするものでは無い。

そんなことを考えていたら旧新年目前の一日が半分過ぎてしまっていて。

もう少し、もう少しだけ、ゆっくりと息を吐く躊躇が欲しいなとは思った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る