第15話 八月 三十日


あと二日で学校がまた始まる。夏休みが短すぎるんだ。

それでもバイトを止めるのが難しい。なぜなら、

「また出世したいか?」

「え?」

「出世だよ、出世。君はもう立派な鷹だよ。すごい。これほど早く鷹になる人は初めてだよ」

「鷹ってのは?」

「分からないのか?そりゃもちろん、カラスがちゃんと仕事をしているか見るんだよ」



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