彼の温度(※えっち注意)

春嵐

第1話

 授業中。彼女はいつも、自分のふとももを触っている。

 長机なので、気付かれることはない。


 彼女の手。

 冷たい。


 ふとももをひたすら撫で回して、右と左の間のところに挟んで、出したり引いたり。


 隣を、ちょっと眺める。


 彼女。まともに授業を受けているように見える。ノートを片手で起用にとっていた。


 でも、もう片方の手はずっと自分のふとももの付け根を握っている。


 そういう、いつもの授業時間。

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